熊本県益城町に行って参りました。
寄付をさせて頂いたご縁もあり、いつかどこかでとは考えていましたが、今回先輩方のお計らいもあり訪問が実現しました。
早いものであれからもう半年近くが経ち、ニュースに取り上げられる事も少なくなって来た時分です。
復興も徐々に進み始めているのかと思いきや、実は全く復興は進んでいませんでした。
人間とは忘れる生き物であると痛感すると同時に、人生の悲哀を感じずにはいられませんでした。
永遠と続く廃墟、シリアの空爆に遭った都市かと見紛う程に悲惨な状況です。
皆様の協力がまだまだ必要な状況であり、私自身も出来るだけ支援を続けていかなくてはならないと強く決意を致しました。
そして今回の訪問を機に地震に関して再認識させられた事がありました。
それは、地震大国日本においては建物次第で人命と財産が一瞬にして失われる危険性があるという事です。
今回の熊本地震においても、他の大震災においてもほぼ同様のデータが観測されているのですが、半壊、倒壊した建物の99%以上が木造と軽量鉄骨の建物であり、その内67%が1981年以前に建てられた建物に被害が集中しているのです。
また、2000年代以降の新耐震基準でも木造、鉄骨では一部倒壊が見られますが、地盤や活断層を考慮に入れても被害の集中度合いが突出しています。
やはり建物の安さには理由があり、安さ故の高利回り物件には理由があります。賭け事に例えるなら、利回り10%を超える物件は様々な理由から10倍の倍率になっているということではないでしょうか。
賭け事ならまだ良いのですが、人命と財産とを天秤に掛けるのは余りにも危険であると言わざるを得ません。
結論、有史以来我々人類の英知を結集しても未だ予知すら出来ない地震。肝要なのは備えを怠らない事と何とかなるという安易な考えを捨て去る事です。
私達日本人は生有る限り、地震に向き合わなければいけない宿命なのだと思います。