続 “どんぎつね” | サト_fleetの港

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ブログで取り上げる話題はノンセクションです。
広く浅く、幅広いジャンルから、その時々に感じたことを “おとなの絵日記” のように綴っていきます。


昨夜、紅白歌合戦を観ていたら

で、出たぁ!

どんぎつね・・・

じゃなくて、吉岡里帆さん。

綺麗に化けて…いや、おめかしして
審査員で登場したのだが、
総合司会の桑子真帆アナから
“幅広い役柄をこなす演技力が注目され、
ドラマ、映画、CMと大活躍!”
と、紹介されていた。

そして、
番組は進行して、中盤にさしかかった時のことだった。
司会の内村光良さんの夢をかなえるという趣向で、
内村さんと 欅坂46のダンスコラボが行われた際、
あの アクシデントが起こった。

『不協和音』のサビの部分を踊り終えた時、
メンバーの何人かが 過呼吸で倒れたのだ。

※画面では三角形のフォーメーション左列の鈴本さんが倒れ
センターの平手さんも苦しそうに うずくまるのが見えた


本ステージの直後、難易度の高いダンスを再度 踊ったためだと思うが、
会場内は騒然となったに違いない。
しかし、
カメラはすぐに司会の位置に切り替わり、
番組は何事もなかったかのように進行していった。

これは、番組進行上やむを得ないことで、
画面に映っていた白組司会の二宮和也さんや、審査員席の高橋一生さんも、にこやかな表情を見せていた。
この対応は、
観客や視聴者の人たちを動揺させまいとする
プロとして必然的に出た行動だと思う。

だが、
吉岡さんは違っていた。


吉岡さんは、
カメラが向いているのもかまわず、
終始、ステージの方を心配そうに見つめていたのだった。

吉岡里帆さんが、映画・ドラマで本格的な役をもらえるようになったのは二十歳を過ぎてからで、
最近の若手女優さんとしては、遅咲きの方である。

朝ドラや映画のオーディションも何回も受けたが、勝ち残ることができず、最終選考で涙を飲んだこともあるという。
最初の頃は、エキストラや端役の仕事しか来なかったという吉岡さん。
悔しい思いをした下積み時代を経て、今日のポジションをつかんだ吉岡さんは、人の辛さや苦労が より理解できるのだろう。

審査員席から、倒れた欅坂のメンバーを気づかう吉岡さんの姿に、それを見た気がした。
幸い、倒れたメンバーも ほどなく回復したということで、
CMで共演の星野源さんが登場する頃には、吉岡さんも笑顔に戻っていた。 

※ステージの星野さんに手を振る吉岡さん
(左は高橋一生さん)


何気ない行動で、その人の人間性が垣間見えることがある。

今回の吉岡さんの行動からは、
一瞬、自分が出演者であることを忘れて、人の心配をする やさしい心の持ち主であることがわかった。

そんな、
やさしい “どんぎつね” が現れた紅白に、
心が あたたかくなった大晦日だった。