毎年、コーチェラやステージコーチがフェスシーズンの幕開けとなり、今後数ヶ月間、全米の会場で見られるであろうトレンドの起爆剤となる。以下では、このフェスシーズンのキーアイテムやトレンドルックを紹介しよう。

 

WOMENSWEAR

インディオでは、典型的な花冠やカウガールの雰囲気から、より着やすくボホーシックなルックへと、フェスティバルの美学がアップデートされていた。

キーアイテム:マイクロショーツ

マイクロショーツ(前年比369%増)とショートショーツ(前年比16%増)は、今シーズンのキートレンドで、サブリナ・カーペンターがフェミニンなフリルのディテールで人気だった。デニムやレザーのマイクロショーツが人気で、アリックス・アールはレースや透け感のあるニットのショートパンツで、砂漠にぴったりなイージーな着こなしを提案した。

フェミニン・タッチ

SNSを席巻している「私たちは女の子」というトレンドに寄り添い、ロマンティックで女の子らしいディテールの数々がフェスファッションを席巻した。例えば、フリル(前年比+20%)は、ドレスからスカート、ショーツ、トップスまで、あらゆる服のディテールとして目立った。前述したように、レース(前年比+5%)は全体的に見られ、多くのフェス参加者はレースのマキシドレス(前年比+20%)やレースのジャンプスーツ(前年比+95%)のようなロマンチックでフェミニンなランジェリー風のアイテムを身に着けていた。また、リボンのトレンドも健在で、ヘアリボン(前年比134%増)、ブーツやショーツに結んだリボンリボンなど、リボンをプラスしたアイテムが人気だった。

砂漠のレザー

このフェスティバルの季節、レザーは重要な素材であり、様々なスタイルで着用された。オーバーサイズのレザージャケットは前年比60%増で、特に日が落ちてからは、どんな服装にも合わせられる重要な定番アイテムだった。レザーのマイクロショーツとともに、レザーのミニスカート(前年比+5%)、レザーのベスト(ソーシャルバズで+125%)が、レザーのボホーベルトとともにフェスティバル会場で注目を集めた。

シアー素材

シアードレッシングは市場で成長を続け、フェスウェアに欠かせないものとなった。アヤ・ミューズのシャルリ・ダメリオのルックを思い浮かべるとわかるように、シアーなドレスはトップピックで、主に繊細なニットやレースで見られ、前年比+172%の市場普及率を記録した。また、メッシュ、クロシェ、シフォンなど、ミニ、マキシを問わず、様々な透け感のあるスカート(前年比+35%)も見られた。透け感のあるトップス(前年比+166%)、透け感のあるパンツ(前年比+162%)もフェス参加者に人気だった。

フットウェアのマストハブ

コーチェラでは、典型的なカウボーイブーツではなく、フォールドオーバーブーツ、モトブーツ、クールなスニーカーがトレンドとなった。フォールドオーバーブーツはウエスタン調で、検索数は前年比69%増、TikTokでも人気のトレンドで、Azalea Wangが販売していた。モトブーツに関しては、スティーブ・マデン(Steve Madden)の黒と茶色のブーツが最もよく見かけられた。サンバ(前年比+209%)やガゼル(前年比+137%)といったアディダスのスニーカーはフェスの定番で、多くの人が楽しいピンやチャームでスニーカーを飾っていた。ステージコーチでは、カウボーイブーツ(前年比5%増)が 「イット 」シューズであった。

 

MENSWEAR

コーチェラやステージコーチのメンズウェアは、バンダナやブーツなど、カウボーイコアの美学に傾倒しながらも、新しい素材やワイドなシルエット、ロゴを追求したウエスタン・スタイリングが特徴的だった。

カウボーイコア

両フェスティバルの期間中、メンズのカウボーイブーツはフットウェアの定番であり、検索数は前年比+5%増加した。カウボーイコアは、現在TikTokで大ブームとなっており、この夏のメンズウェアに大きな影響を与え、黒と白のブーツ、装飾の施されたブーツ、クラシックな茶色のオプションなど、男性用のカウボーイブーツを復活させている。

キーアクセサリー:スカーフ

単にカウボーイハットやベースボールキャップをかぶるのではなく、バンダナやヘッドスカーフ、ネックスカーフをフェスウェアに取り入れた。スカーフのバリエーションはいつも砂漠で見られるが、今回興味深いのはそのスタイリングだ。バンダナをヘッドバンドやネックスカーフにしたり、手首や足首に巻いたりと、フェス参加者がこのトレンドに命を吹き込んだからだ。シルクやコットンの各種ヘッドスカーフ(前年比136%増)やネックスカーフ(同54%増)が人気商品となった。

 

ニット

透かし編みのニットはメンズウェアの中で着実に成長しており、フェスティバルでも人気を博した。レトロな雰囲気のニット・シャツは、上の写真に写っているStagecoachのJason Tartickが着用していたもので、市場での採用率は昨年より55%上昇した。同様に、メンズかぎ針編みのトップス(前年比+29%)やメンズかぎ針編みのベスト(前年比+13%)も登場した。

ロゴマニア

メンズのフェスウェアはロゴマニアに大きく依存し、直近30日間の市場導入率は+4%。男性たちは、時には頭のてっぺんからつま先までロゴで身を飾り、それでもなお高貴で、知る人ぞ知る存在であることを感じさせた。例えば、バリー・キーガンはヴェルサーチの白タンクにバーバリーのショーツを合わせ、お揃いのネックスカーフを巻いた。

リラックスフィット

バギーパンツ(前年比+37%)はメンズウェアの中でも人気が高く、フェスティバルでもこのスタイルが定番だった。オーバーサイズのアシッドウォッシュデニム(前年比13%増)は、グリーンの色合いとカプリ丈でよく見られる主要トレンドだった。また、バギージョガー(前年比+5%)、カーゴジーンズ(前年比+67%)、オーバーサイズショーツ(前年比+101%)も、メンズの透け感のあるメッシュパンツやショーツと並べて見られた。

 

成長しつつあるトレンド、そして衰退しつつあるトレンドの詳細については、hello@trendalytics.co
 

 

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