醤油の種類はJAS規格で「白醤油」「淡口醤油」「濃口醤油」「たまり醤油」「再仕込み醤油(別名:甘露醤油)」という5種類に分類されており、日本の生産量の80%以上が濃口醤油、約13%が淡口醤油、残りが他の醤油と言われています。今まで濃口醤油しか使ったことがない方も多いかと思いますが、ぜひこの機会に醤油の違いを知って一味違った食卓にしてみませんか?醤油の特徴を地域の違い、製法の違い、栄養の違いについて、世界・全国を旅する和食ライフスタイリストが詳しくお伝えしていきますね!
【 目次 】
1. 地域の違い
2. 製法の違い
3. 栄養の違い
4. まとめ
一番メジャーな濃口醤油は主に関東圏、淡口醤油は主に関西圏、白醤油・たまり醤油は主に中部圏、再仕込み醤油は主に九州圏で造られて消費されていました。(現在は全国で造られているお醤油もあります。)それぞれの醤油は、発祥地の食文化に合わせて醤油の役割を果たしています。
関東圏では鰹出汁にあう濃い色の濃口醤油を、関西圏では出汁を活かすために色が淡い淡口醤油を、中部圏では豆味噌(赤味噌)で濃い味付けを活かす白醤油・たまり醤油を、九州圏はお刺身を美味しく食べるための再仕込み醤油(別名:甘露醤油)を家庭の醤油の味として使っていたそうです。
<番外編:甘口醤油って何?>
JAS規格の中では濃口醤油に分類される醤油で、「九州の醤油は甘い!」と言われている醤油の正体です。甘草、ステビア、サッカリンなどの甘味料を入れて甘くしています。
JAS規格によると本醸造、混合醸造、混合に分類されています。
《本醸造》
本醸造は原料の大豆や穀物由来の食材から醤油麹をつくって諸味を仕込む方法です。昔ながらの天然醸造や調味料を加える場合もあります。
《混合醸造》
混合醸造は本醸造の諸味にアミノ酸液などを発酵・熟成させて作る方法です。消費者の嗜好に合わせて砂糖類・甘味料類を添加して製造されています。
《混合》
生揚げにアミノ酸液などを混合して作る方法です。混合醸造は醸造元でしか作れないですがその点が異なります。廉価品として販売されています。
※生揚げ(きあげ):発酵・熟成させた諸味を圧搾したままの液体のこと。
醤油の栄養成分の中で一番気になるのは“塩分”ではないでしょうか。
濃口醤油は約16%、淡口醤油は約18%が多く、うす塩・あさ塩・あま塩などは約12%、減塩醤油は各醤油の塩分濃度の50%以下のものと決められています。詳しくはメーカーさんによって異なるので、詳細は醤油本体の裏面にある栄養表示成分でご確認いただくのがベターです。
<番外編:丸大豆醤油ってどういう意味?>
丸大豆と同時に挙げられるのは脱脂加工大豆。脱脂加工大豆は大豆油を採取する際に醤油醸造用に調整した専用品のことで、製造効率がよく旨みを強く出すことが可能です。丸大豆はそのままの丸い大豆のことです。
丸大豆醤油は脱脂加工大豆ではなく丸い大豆そのものを使って製造しています、という意味なのですが、丸大豆醤油と大々的に表記されていなくても、丸大豆を使ってお醤油をつくっているメーカーさんもあります。丸大豆が良い、脱脂加工大豆が良い、と言う訳ではなくそれぞれ製造過程や出来上がりの醤油の味などに一長一短があるので、選び方を知ってご自身の目で判断して選んでいただきたいと思います。
こちらでお伝えしているのは何が良い、悪いということではなく、事実を知ってご自身にあった目的の醤油を選んで使っていただきたいという想いのもと記載しております。一般的には寿司にはたまり醤油や再仕込み醤油、煮物には濃口醤油、だしには淡口醤油などと使い分けられていますが、ご自身のお好きな醤油でお料理をするのが一番美味しくいただけます。お好きな味、メーカーさんを見つけるためにまず実際に味を比べて体感して、料理に活かしていくことをおすすめします。
和食ライフスタイリスト食育講座では醤油を含む和食調味料の食べ比べをして味の違いを体感しながら深い知識を学び、次世代に伝えていく人材を育成する講座を行っています。「ぜひ食べ比べをしたい!」「次世代に和食を伝えていきたい!」「食育を通して社会に貢献したい!」と思われている方は、一緒に和食ライフスタイリストとして学び、活動していきましょう〜♪♪
和食ライフスタイリスト食育講座の詳細は下記をクリック
最後までお読み頂き
ありがとうございます♪
▽下記お仕事も承っております
健康経営コンサルティング*セミナー講師*メディア出演*プロデュースなど
――――――――――――――――――+
美味しい和食で心も身体も健康に美しく
+――――――――――――――――――