四 | Halloween!Commando☆2021






あっけにとられるほどよく喋るのは昔からだったけれど

大人になって

だんだんと頭の中できっちりと考え出された会話を続けられると時々腹立たしかった


迷いも打算もなくただ馬鹿みたいに笑い転げて
怒って喧嘩して怒鳴りあってそれでも楽しかっただけの幼い日


そんな頃から何があろうとけして逸らされない強い視線はそのまま
よくまわる頭の中もその舌先も多分
仲間のことばかりに使われることが多いから余計




追いつけないその男の影を自分はいつも追いかけながら一足後ろを生きている


ちっとも不満じゃないけれど悔しくないといったら嘘になる



自分とは正反対なそいつ



無神経な無遠慮な
そんな立ち位置でこっそりと全てを支えているなんて
守られて在るのだなんてことに気づいているから












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