ライトに映える色が好きだといったら笑われた
みどりやきいろやオレンジ
とにかく光を反射して輝く色がどうしても手放せない
まるで習性みたいにいつも身につけるものがそんな色の洪水にのまれていったのはいったいいつからだったか
そんなことすら覚えてなんかいない
あきれたようにみつめる眼はけれど優しいままで
止めろなんて言われたことすらなかったからよけいに
ずっとずっとエスカレートしていった気がする
闇に沈む墨色の上着に袖を通すのも嫌いじゃなかったけれど
でも弱いこの自分はきっとその色を纏ったままでは飲まれてしまうから
闇はあたたかくて居心地がよくて
どこまでもどこまでもただ沈み込むことだけを許してしまうから
光を留める色をいつだって手放せないでいる
―――――――――――――――――――――――――――――――――