1960年代、アメリカのデトロイト。
歌で成功することを夢見る「ドリーメッツ」のディーナ、エフィ、ローレルの3人が、ライブハウスでオーディションを受けていた。
プロデューサーのカーティスと出会い、「ザ・ドリームズ」と名前を変えてデビューし、3人はスターになっていく。
その一方で、プロデュースする側の人とされる側の人が恋愛関係になって、それが原因でもめたり、
スターだったジェームスは、人気にかげりが出てきて、ドラッグに手を出し、妻がいるのに愛人と8年も付き合っているし、
そのジミーの愛人はドリームズの一人、ローレルだったり、裏側では人間関係がぐちゃぐちゃ。
今日は妻が来てるからストレスだ、とヘロインを吸ったジミー。
舞台袖にいるローレルに見送られ、ステージに出ると、
「君に謝ろう もし君を傷つけたのなら」「僕が愛したのは君だけ」「生涯でただ一人の女(ひと)」と歌い上げるジミー。
そういう人がラブソングを歌っても、スキャンダルがちらついて、純粋に歌を聞けなくなってしまう。
その歌詞に出てくる、愛する女性って妻なのか愛人なのか、どっちなんだよ、ってつっこみたくなくなる。
まあ、日本の芸能界でも、アーティストの不倫はありましたね。誰とは言わないけど。
アーティストは不倫したり、イメージが悪くなるようなことはしないほうがいいよなぁ。いい歌出していればなおさら。
ジミーが歌っているのを見て、そんなことを思いました。
3人だったドリームズは、エフィが追い出されるような形で脱退して、新しくミシェルが加入。ディーナが中心に。
人気を手に入れスターになる人もいれば、輝きを失いスターの座から転落していく人もいる。
新生「ザ・ドリームズ」になって数年後。ディーナたちはますます人気になる。
一方、ジミーは妻が来ているのに、愛人のローレルと楽屋にいて、ヘロイインを吸ったり、ステージで歌っている途中で歌を中断し、バックバンドに合わせてラップのような歌を歌いだし、しまいにはズボンを脱いで下着を見せる。テレビ放送は中止に。
ヘロインで脳がダメージを……。
舞台袖で待っていたのは、カーティスとローレル。カーティスは「もう終わりだ」「君の時代は過ぎたんだ」とジミーに人気がなくなったことをはっきりと伝え、ジミーとの関係を終わらせる。ローレルも「これでもう終わり!」と歌ってジミーに別れを告げ、ステージに出ていく。
「僕の歌が魂のぬけがらになってる」「歌詞が台無しだ!」と、自分の作った曲が変わっていることに怒る、エフィの兄、C.C.。
それに対し、「おまえが望んでた、新しいサウンドだ」と自分の意見を押し通そうとするカーティス。
そのとき、なにかがあったのか、急に騒がしくなる。泣きながら廊下に出てくるローレル。
ジミーがヘロインを過剰摂取し、ホテルで亡くなったことを知らせるニュースがテレビで流れている。ニュースではジミーではなく、アーリーさんと言われていた。
「俺たちはファミリーだ」そう言ったカーティスに「僕たちは終わりだ」とC.C.。アーティストとして人気が出て、スターになっていくと同時に、最初にあった絆が失われ、バラバラになっていく。
C.C.のつくった曲『ワンナイト・オンリー』を歌うエフィ。エフィの曲が、ラジオ局で流れ、ヒットし始める。
すると、エフィの曲の知名度が低いことを利用し、ディーナの曲として大々的に売り出してしまう。
エフィーのレコードがゴミ箱に捨てられたり、ディーナが歌う『ワンナイト・オンリー』(少しセクシーで、エフィの『ワンナイト・オンリー』よりテンポアップした曲に変わっている)がテレビで流れていて、それを見ているエフィがちらっと出てくる。
カーティス、ビジネスのためなら手段を選ばない、冷たい人になっていた。
ディーナに映画出演のオファーが来た。けど、それを断るように言うカーティス。ディーナを束縛するカーティスに、明らかに嫌気がさしているディーナ。二人の関係はぎくしゃくしていく。
その後、カーティスのデスクの引き出しに入っていたレコードを見て、『ワンナイト・オンリー』がエフィの曲だったことを知ったディーナは、エフィに電話で謝罪。
エフィとC.C.は裁判で和解し、『ワンナイト・オンリー』』がエフィの曲として販売されることに。
一方、カーティスはエフィたちの条件を飲まなければ刑務所行きに。
ディーナは改めてエフィに謝罪。エフィは、9歳の娘がいることを伝える。
いら立ったカーティスが自宅に帰ると、母親と一緒に家を出ようとしているディーナが。
まわりにいた人たちがいなくなり、カーティスが一人になったことを、豪邸の前にいたカーティスの周囲が真っ暗になり、カーティスに当たっていたライトが消えていく、という形で表現されている。
自分のことしか考えていなかったカーティスの、なんとも寂しい結末。
「ザ・ドリームズ 解散コンサート」が行われる。
最後、ステージに立つディーナが、「ドリームズは本当は3人じゃなく、4人なんです。最後はみなさんのために、4人で歌います。エフィ」と、エフィが呼ばれ、客席からは大きな拍手と歓声が。4人で歌う「私たちはドリームガールズ」。
客席で母親を見ていた、エフィとカーティスの娘。
カーティスがその女の子を見て、もしかして自分の子どもだと気づいた? と思わせるようなシーンで終了。
最後の最後に、みんなそれぞれにハッピーエンドになっていて良かった。
出演してる方たち、みんな歌唱力がすごくて、すばらしくて、歌のシーンで聞き入ってました。
歌ってるシーンはどのシーンもすごかったけど、特に好きなのは、最後に4人で歌う『Dreamgirlls』。
曲の歌詞がどれもみんなよくて、素敵な映画でした。