脚本・演出
マンボウやしろ
出演
ピクニック シューレスジョー 囲碁将棋
ボーイフレンド 寺内ゆうき(ランパンプス) 伊藤真奈美 児玉絹世
あらすじ
それは神の領域なのか?それともただ、時代の流れの過程なのか?時代に逆行するとある小説家が新作を書くが、、
小説を出版したいけど、どうも会社から相手にされていない、売れない小説家の男。
その小説の主人公の男と、恋人。
借金の取り立てをするヤクザ三人。そのうち一人は、すごく感化されやすい。
白衣を着た、妙にテンション高い科学者の夫婦。
小説家の男はパソコンに向かい、「時代に流されろ!」というタイトルの小説を自宅で書き始める。
科学者の夫婦は、脳の記憶を数字でデータ化し、クローンを大量につくれば、いずれは人間は不死の命を手に入れられる、と取材に来たディレクターの男に話す。
前半は、それぞれのストーリーが少しずつ出て、それぞれに進んでいく。
シューレスジョーさんの科学者。テンションすごく高い。隣の奥様といちゃいちゃして、それにツッコミ入れられたりとか。なりきっててすごい。
後半になって、このシーンのこの部分が、これにつながってるんですよ、と「実はこうでした」というのがいろいろ出てくる展開に。
「先輩のこと見てられないですよ」っていうセリフ。
てっきり、同じヤクザの先輩のことを言ってるんだと思ってたら、そうじゃなくて。
恋人が亡くなってるのに、いるかのような言動をしている主人公へ向けられた言葉だった、とか。
主人公の恋人が、本当はすでに亡くなってるっていうのも、最初のシーンで目を覚ましたとき、写真を見てるんだよね。ほんとにささいなシーンなんだけど、あれがおそらくヒントだったのかな。
最初に、パソコンで小説書いてるシーンがあって、誰かがその小説のなかの登場人物なんだろうなって思ったけど。
本当は、実在する人の話と、その人をモデルにして書かれた小説のストーリーが並行して進んでいた、っていう。これは現実だけど、これはこの人の虚構だった、とか。意表を突かれた。
なにか体の一部がひとつあれば、亡くなった人を簡単に生き返らせられる。それが常識になった時代。
最後、少しずつ暗転していくなか、主人公がピストルで一人一人撃ちまくる。
命がかなり軽く扱われていて、それが普通になったんだという状況を見せながら終わる。
なんともブラックな結末。
笑えるところもいくつかあったんですけど、いままで観た神保町花月と違う印象。
いつもと違って、演劇を見た、って感じでした。
あと、プロジェクションマッピング。すごかったな。SFで近未来な空間に早変わり。
あれは別の公演でも観てみたい。
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