今朝も妻が逢いに来てくれました

記憶ではいつもの様にちゃん付けで呼んでくれた

 

妻の愛に飢えているのでしょう

姿が見れない故に余計

 

息子に朝食を作ってやり一息ついている時に閃いた

そうだ 今日は法要を行って頂いたお寺に一人で供養に行こう

 

胸ポケットにはいつも妻の遺骨を入れて出ます

離せない

 

どういう訳かお寺ではお経が流れていて鐘を叩く音まで聞こえてました

由美子丁度良かったなと胸の遺骨を撫で上げました

 

閻魔大王様 妻を第五の審判でどうか天上界に行かせてあげましたか

釈迦如来様 阿弥陀如来様 妻を温かい花畑で成仏させて頂けましたか

そうお尋ねした

 

次に墓地に向かい供花を捧げ真下に眠る妻のお骨壺へ沢山話し掛けた

寒くないか 先に眠る爺さん婆さんに温めて貰っているか

近いうちに壺から出して納骨袋へ入れてあげるから待っててと

 

最後は新盆に大勢の住職が集結し五輪塔を捧げるお寺へ向かう

 

新盆は家に帰れる様にここで充分供養をしてあげるから帰っておいで

待っているからな そう念を送りました

すると ふと気が付いたら普段は無人寺になっている筈なのに何処からかお経が聞こえて来たのです

 

すぐに顔を上げ周りを見回し人の気配を探したのですがその時はお経は消えていました

確かに聞こえたんです私には 気のせいなどではありません

 

お前が居なくて俺はこれからどうしたらいいんだ 

それを心の中で叫び涙を流しながら帰って来た今日

 

 

これほど妻を愛していたなんて