【肩の痛みに関する誤解】 〜カフエクササイズは意味がない⁉︎〜 | 高橋龍三オフィシャルブログ Powered by Ameba

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肩と言えば、インナーマッスルのローテーターカフという筋肉が有名で、肩関節を安定させるためになくてはならない重要な筋肉です。
 
この筋肉を鍛えるためにカフエクササイズ(#1)という方法が有名ですが、このエクササイズをするだけでは痛みが十分に取れない場合も少なくありません。 
(#1 ゴムチューブを利用し、腕を外に捻る運動)
  
一体どういうことか一緒に見ていきましょう。
   
  
<カフエクササイズの重要性>
 
ローテーターカフは、肩関節のインナーマッスルなので肩関節運動時において、関節を安定させる働きを持っています。
 
肩関節は横の動き、縦の動き、回旋する動きといった3方向の動きを持っており、非常に自由度が高い関節ですが、ローテーターカフによる安定性があってこそ自由に動かすことができます。
 
この安定性がない状態で肩を自由に動かそうと思うと、動く範囲が狭くなったり痛みや脱臼する恐れもあります。
 
肩の痛みの原因として、安定性が低い状態で動かしている結果、肩周囲の筋肉や靭帯などに負担がかかって痛みを起こしているということが挙げられます。
ですので、カフエクササイズによって肩関節の安定性を作ることは、肩の痛みを取る上で重要な要素の一つです。
 
では、何故カフエクササイズだけでは不十分なのか。
 
それは、肩という一部分しか見ていないからです。
 
もちろん、カフエクササイズをすることは必要なのですが、肩関節が動く時は肘、手、肩甲骨、脊柱、骨盤など体のあらゆる部位が関わっているということを押さえておく必要があります。
 
ローテーターカフは全て肩甲骨から上腕骨へ付いていますが、肩甲骨の動きが悪い状態であれば、当然ローテーターカフも適切に働くことはできません。
さらに、肩甲骨が動くためには脊柱の動きが必要であり、脊柱が動くためには骨盤の動きも必要になります。
 
このようにして、肩関節と他の部位との関係性を踏まえた上でカフエクササイズをすることで、効果を何倍にも高めることができるのです。
 
 
<手と肩関節の関係>
 
肩の痛みを訴える方は、胸の大胸筋という筋肉が硬くなっていることが多いです。
大胸筋が硬くなると、肩が前へ引っ張られて関節のはまりが悪くなってしまい、それが原因で痛みや動きの悪さを作ってしまいます。
 
関節のはまりが悪いと、ローテーターカフの働きも十分に発揮できません。
 
しかし、大胸筋をマッサージやストレッチするだけでは、その場は良くてもすぐに元に戻ってしまいます。
 
大胸筋から肩の三角筋、肘の上腕二頭筋、手の前腕屈筋群まで筋肉の繋がりがあります。
大胸筋が硬くなっているせいで肘や手の筋肉まで硬くなってしまうと、大胸筋だけではなくて繋がりのある筋肉もほぐす必要があります。
 
肩の動かしやすさと痛み、大胸筋の硬さをチェックしてから以下の運動をやってみてください。
 
1.手のひらの中指の付け根を押さえる
2.押さえたまま、グーパーをする
 
もう一度、肩の動かしやすさと痛み、大胸筋の硬さをチェックすると改善しているはずです。
手の筋肉がほぐれた結果、大胸筋の硬さがとれて肩の動きが良くなったのです。
 
 
<足首と肩関節の関係>
 
肩の痛みがある側の横腹が硬くなると、硬い側へ体が傾いてしまいます。
片側へ傾いてしまうと、さらに肩関節へ負担をかけてしまいます。
 
横腹の筋肉は腹斜筋(ふくしゃきん)と呼ばれ、脇腹から横腹、お尻の外側、太ももの外側、ふくらはぎの外側まで、体の外側の筋肉の繋がりを持っています。
 
ふくらはぎの外側は腓骨筋(ひこつきん)という足首の動きに関わる筋肉です。
腓骨筋が硬くなることで、筋肉の繋がりを介して横腹の腹斜筋まで硬くしてしまうため、足首をほぐす必要があります。
 
肩の動かしやすさと痛み、腰を曲げ伸ばし、ひねる動きをチェックしてから以下の運動をやってみてください。
 
1.内くるぶしから指4本分上、ふくらはぎの真ん中を押さえる。
2.押さえたまま、足首をくるくる回す。
 
もう一度、肩の動かしやすさと痛み、腰の動きをチェックすると改善しているはずです。
腓骨筋がほぐれた結果、腹斜筋もほぐれて腰回り、肩の動きが良くなったのです。
 
 
<まとめ>
 
・ローテーターカフは肩の安定性に関わる重要な筋肉
・カフエクササイズの前に、肩関節に関わる他の部位の動きを考える必要がある。
・肩関節の運動には背骨の動きも関係している。
・胸から手の筋肉まで繋がりがある。
・脇腹から足首の筋肉まで繋がりがある。
 
カフエクササイズを指導する前に、今回ご紹介した運動をしてから行うととより高い効果が期待できます。
是非、お試しください。
 
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理学療法士 松井 洸
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