これを読んだアナタの土踏まずはどうなっていますか?
立った時に床との隙間はありますか?それとも、潰れて隙間がなくなっていますか?
土踏まずの状態によっては腰痛を作り出す原因になっている可能性があります。
どういうことか一緒にみていきましょう。
<土踏まずが腰痛に関与する理由>
土踏まずの役割として歩く際の衝撃を吸収してくれるというものがあります。
偏平足になると以下のようなことが起こる可能性があります。
・つま先に負担がかかる。
・着地時が不安定になる。
・外反拇趾になりやすい。
・膝にねじれのストレスがかかりやすい。
・衝撃吸収が弱く、全身への負担が大きくなる。
など、土踏まずの衝撃吸収作用が足りないと、体の他の部位でかばうようになります。
すると、以下のようながに股で腰が曲がった姿勢になります。
・足部が内側へねじれる。
・すねの骨(脛骨、腓骨)が外へねじれる。
・太ももの骨(大腿骨)が外へねじれる。
・骨盤が後ろへ倒れる。
・腰が曲がる。
このように偏平足となると、足部より上の部位にも影響を与えます。
腰はねじれによる回旋ストレスに弱い構造をしています。代わりに股関節が大きな回旋の動きを有していることで、腰への回旋ストレスを減らしています。
しかし、上記姿勢では股関節が外へねじれて固まっているので、回旋の動きが制限されており、腰へ負担がかかりやすくなっています。
また、土踏まずを支えているのがクロスサポートメカニズムと呼ばれるものです。これは、後脛骨筋と腓骨筋が交差するようにして支えるメカニズムです。
後脛骨筋は内転筋群-内側ハムストリングス-大腰筋-横隔膜という筋肉の繋がりを持っています。
偏平足は後脛骨筋と腓骨筋の支えが弱くなっている状態であり、筋の繋がりを介して腰と深く関係のある大腰筋の働きも弱くしてしまいます。
このように、骨格と筋肉の観点からみて、偏平足は腰痛を引き起こす可能性があります。
<土踏まずの正しい位置を確認>
まず、立った状態で土踏まずに指を入れてみましょう。
ざっくりとですが、指2本横にして入るのであれば、問題ないです。
簡単に測定する方法としては、内くるぶしから下へたどってすぐに骨が出っ張っている部分(舟状骨)と床との高さを測定します。
正常では、6~8mmなのに対して、偏平足はこれよりも低くなります。
一度、ご自身の足で試しに測ってみてください。
また、指をぴーんと反らすと、親指の付け根と踵の間に腱のような筋張ったものが浮き出てくるはずです。
正常では、指を反らした状態では押すと硬く張りがあります。
偏平足では、押しても柔らかく張りがありません。
<偏平足と腰痛を改善する方法>
偏平足を改善するには、後脛骨筋と腓骨筋の働きを強めてクロスサポートメカニズムを強固にすることが必要です。
それに加えて、大腰筋の働きも強くすることで、腰痛の改善も望めます。
<偏平足を改善する運動>
1.母指球の内側を指で押す。
2.押しながら指を曲げ伸ばしする。
ポイント
・根本の関節だけ曲げ伸ばしする。
・尖端の関節は曲がらないようにする。
<腰痛を改善する運動>
1.椅子に腰かける。
2.みぞおちを軽くおさえる。
3.おさえたまま腰を曲げ伸ばし、胸を左右へひねる。
ポイント
・曲げるときは腰、ひねるときは背中をそれぞれ意識する。
・足が浮かないように床にしっかりつけておく。
・肩がすくまないように注意
<まとめ>
・偏平足では足部が内側へ倒れるため、足部より上の部位へも影響を与えてしまう。
・土踏まずを支える後脛骨筋は内転筋群-内側ハムストリングス-大腰筋-横隔膜という筋肉の繋がりを持ち、腰部と関係の深い大腰筋の働きも弱くなってしまうことが、腰痛を引き起こす要因の一つとなっている。
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理学療法士 松井 洸
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