「肩をいくらほぐしても、腕が挙がらない・・・」
痛みや、コリを感じるポイントをモミほぐしてもらうと心地よいです。
ですが、一時的に良くなっても、ぶり返してしまったり、腕の動きが悪いままということがあります。
そのような場合、症状が出ているポイント以外に問題を抱えているかもしれません。
肩周りに不快な症状を感じる人は、肩甲骨を上手く動かすことができない人が多いです。
肩甲骨の動きの中でも、上方回旋における筋肉の働き方に着目するとよいでしょう。
肩甲骨の上方回旋とは、前鋸筋・僧帽筋の上部・下部を主動作筋とした肩甲骨を上方に回旋する動きです。
腕を挙げる動きは、肩甲骨の上方回旋と肩甲上腕関節での上腕骨の動きが組み合わさることで成立します。
そのため、肩甲骨の上方回旋が上手くできなければ、肩で動きをカバーし、負荷が集中することで肩回りに痛みやコリを感じやすくなるのです。
しかし、一点、注意するべきことがあります。
<僧帽筋が積極的に働くことの怖さ>
肩甲骨の上方回旋は、主動作筋の前鋸筋・僧帽筋上部・下部がバランス良く働くことで、スムーズな動作になります。
しかし、僧帽筋が積極的に働くと、適切なバランスが崩れ、肩甲骨が背骨に近い位置で上方回旋が起きます。
そうなると、肩甲骨上角と背骨の間の筋肉が挟みこまれる形で圧縮され、動きに制限がかかるのです。
<前鋸筋を積極的に働かせる大きなメリット>
一方で前鋸筋を積極的に働かせると、肩甲骨が背骨から離れたところで上方回旋をするため、動きの制限を受けず、上手く腕を動かすことができるます。
このように、肩甲骨の上方回旋における主動作筋内に優劣の関係を作ると、肩甲骨は上手く動いてくれます。
<大腰筋を働かせると、さらに腕が挙がる>
大腰筋を上手く働かせること(=股関節を上手く使うこと)で、腕の動きが良くなるケースが多いです。
大腰筋は、横隔膜~腹横筋~内・外腹斜筋~前鋸筋へと筋連結・筋連鎖しています。
そのため、股関節を上手く働かせることで、大腰筋~前鋸筋までの筋肉群の優位度が高まり、肩甲骨の上方回旋がスムーズになります。
[脇と股関節を働かせるワーク]
-花輪のポーズ-
動画:https://youtu.be/Rnj2PMwVAzQ
①脚を肩幅に開き、指先と膝を外に向けて、みぞおちの力みを抜く。
②胸の前で合掌し、肘が地面に近づくような力を加える。→脇に力が入る。
③みぞおちを丸めたまま、膝が足首より極端に前に出ないようにしゃがみこむ。
④両肘を両膝の内側に当て、押し広げつつ、骨盤を前後左右にゆすったり、軽くバウンドしたりする。
⑤みぞおちを丸めたまま股関節を使って立ち上がる。
このワークを行うことで、大腰筋~前鋸筋の優位度を効率よく高めることができます。
肩コリ・首コリがひどかったり、肩が痛いときには、股関節を上手く働かせてみてください。
肩周辺を調整する以上の効果が出ることがあります。
ぜひ、参考にしてみてください。
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