【大腿骨にある2つの支点の使い方】   | 高橋龍三オフィシャルブログ Powered by Ameba

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この文章は、膝・股関節疾患のリハビリに関しての内容になります。
膝・股関節の疾患について興味がある人のみ、お読みください。
 
 
変形性膝関節・股関節症や膝の靭帯損傷のリハビリで、歩行動作の機能回復を行うと思います。
 
歩行動作には、必ず大腿骨が動きますが、大腿骨の運動の支点を股関節にするのか、膝関節にするのかで治療効果が大きく異なってきます。
 
具体的にどういうことなのか。
 
膝関節を支点に歩くとき、膝を伸ばす力(遠心力)を使って、脚を前方に蹴り出し、股関節を付随的に動かす歩き方になります。
 
この歩き方は、モモ前の筋肉である大腿四頭筋が優位に働きます。
 
大腿四頭筋が優位に働くと、大腿直筋(大腿四頭筋の1つ)が優位に働きながら股関節が屈曲します。大腿直筋は股関節屈曲の補助筋としての役割を持ちますが、優位に働かせると、疲労が溜まりやすくなり、本来の屈曲の力を出せなくなります。
 
つまり、膝と股関節の動きで大腿四頭筋を優位に働かせると、意図せずどんどんと膝関節支点の脚の動かし方になります。 
 
股関節を支点に歩く時、体幹のインナーマッスルである大腰筋が優位に働きます。
股関節を支点に大腰筋を収縮させると、大腿骨が引き上がり、膝関節は必然的に前方へ移動します。
 
同じ大腿骨の動きですが、運動の支点が違えば使われる筋肉や運動自体が変わります。
 
 
もちろん、身体の前面の筋肉だけでなく、後面の筋肉にも違いが出てきます。
大腿骨の後面には、ハムストリングスがあります。
このハムストリングスは、大腿四頭筋と大腰筋の両方の拮抗筋でもあります。
なぜなら、ハムストリングスは坐骨〜脛骨・腓骨へと繋がる二関節筋で、股関節の伸展と、膝関節の屈曲の2つの働きがあるためです。
 
そのため、同じハムストリングスでも、股関節か膝関節のどちらを支点にするかで使い方が変わります。
 
股関節を支点にした場合、坐骨寄りの部位が優位に働き、脚を後方へ動かす伸展の働きが強くなります。
 
膝関節を支点にした場合、膝関節寄りの部位が優位に働き、膝を曲げる働きが強くなります。
 
つまり、膝関節を支点に歩くと、地面をしっかりと捉える力が得られません。
 
その状態で走ったりして運動すると、無理やり坐骨寄りの部位を働かせてしまうので、筋膜炎や肉離れを引き起こしやすくなります。
 
 
[股関節を優位に働かせるためのワーク]
股関節を支点に運動することで、大腰筋と坐骨寄りのハムストリングスを優位に働かせることができます。
このワークを丁寧に行うことで、股関節支点の筋肉を優位に働かせることができます。
・股関節スクワット
動画:https://youtu.be/JZhzBeB1dH4
 
膝関節を支点にして、大腿四頭筋を優位に活動させ続けていると、膝にかかる負担が蓄積され、変形性膝関節症や成長期であればオスグッドシュラッターを引き起こしてしまいます。
 
なぜ、負担が蓄積されやすいかは、今後お話しします。

まずは、股関節を支点に脚を動かすリハビリを行ってみてください。
 
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metaaxis.co.jp/tcschool/pdf/
 
http://www.taijikuwotaikan.com/taikan

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