大阪市交通局曽根崎変電所。大阪市北区西天満2-7。1992(平成4)年8月5日
堂島川に架かる大江橋の北、つまり御堂筋が新御堂筋と分岐する交差点が梅新南交差点だが、その交差点の東南にあるのが写真の変電所。無人だが現役で動いているという。
現在の町名の曽根崎は梅新南の北、国道2号の北になるが、『ウィキペディア>西天満(にしてんま)』には、「1900年(明治33年)旧曾根崎村域に曾根崎永楽町・曾根崎上1 - 2丁目、旧北野村域に西梅ケ枝町、旧川崎村域に東梅ケ枝町が起立」「1944年(昭和19年)…曾根崎新地1丁目の御堂筋以東を真砂町へ編入、曾根崎永楽町の御堂筋以東および曾根崎上1 - 2丁目の曽根崎通以南に神明町を起立」などとあって、変電所のあるところは曽根崎と付く町名だったのかもしれない。
『Osaka Metropolis>曽根崎変電所』によると、曽根崎変電所の建物は、大阪メトロ御堂筋線に電気を供給している変電所で、1936(昭和11)年の竣工。開業時には市電(路面電車)に給電していた。地下鉄に給電するようになったのは1962(昭和38)年だという。
建物の外観が独特で、変電所としての実用的なデザインとも思えない。『レトロな建物を訪ねて>大阪市交通局曽根崎変電所』では、設計・施工は不明で鉄筋コンクリート造2階建、一部3階。「いわゆる表現主義的モダニズムの香りがするデザイン」「ひときわ目を引く2階部分のコーベル(持ち送り)の列は構造的なものでなく、装飾的に使われているような気がする」としている。
『ウィキペディア>西天満』には「現在の2丁目7番には堂島を隔てる曽根崎川が流れ、上流から難波小橋・蜆橋が架かっていたが、1909年(明治42年)に埋め立てられた。」とある。変電所の南の、奥で南に曲がっている横丁のことだ。グーグルマップに「堂島上通」とある。