山手234番館。横浜市山手町234。1993(平成5)年5月5日

山手234番館は正面1階のベランダの前に円柱が立ち並んでいるのが特徴だから、上の写真ではそれがないので別の建物のような感じだ。元のように修復される前の姿である。そんなものに意味があるのかどうか自分でも分からないが、ここでは修復前の写真を並べてみた。
山手234番館公式サイト|公益財団法人 横浜市緑の協会』によると、昭和2(1927)年頃に外国人向けの共同住宅(アパートメントハウス)として建てられた。設計者は隣のえの木ていと同じ朝香吉蔵。「昭和50年代頃までアパートメントとして使用されていたが、平成元(1989)年に横浜市が歴史的景観の保全を目的に取得。平成9(1997)年から保全改修工事を行い、平成11(1999)年から一般公開している」。
日本のすばらしい建築物 >山手234番館』によれば、設計者の朝香吉蔵は「明治22年に山形で生まれ、横浜の浅野造船所や横浜船渠株式会社建築部などを経て、大正12年に事務所を開設。住宅設計を中心に、横浜の震災復興を支えた建築家の一人」ということだ。

 
山手234番館玄関ポーチ。左:1997(平成9)年6月2日、右:1993(平成5)年5月5日

 

コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

 

横浜山手うれしいです。懐かしいです。 (あにぃ)
2016-12-09 23:25:41
…と言っても僕が見ていた頃は平成6,7年あたりでしたかね。洋館が好きではありましたがこの建物は当時知識がない中であまり洋館ぽく感じず,写真は数枚撮ってはいましたが,そんなに興味は持っていませんでした。しかも落下防止のためか建物全体が網のようなもので覆われていたように思い,玄関ポーチもこんなにはっきり見えなかったように思います。拝見できてありがたいです。この建物は建設当時ではなく改造されてからの馴染みのある姿へと復原したようで復原への考え方もいろいろあるものだなあと思いました。ただ実際見てみると上げ下げ窓も木製ではなく樹脂サッシで復原されているため輸入住宅のように感じる部分があり,物足りなさを感じます。実際長く住み続けられた建物でもそのような改変は当然あることなので贅沢なことは言えませんし,予算的な部分もあるので仕方ないとは思いますが…

 

>あにぃ様 (流一)
2016-12-11 13:08:38
横浜山手に学校と住宅以外にアパートが建てられていた、ということを確認できる貴重な建物ですね。最近は個人住宅より集合住宅に世間の関心が向いているような気がします。
横浜市の保存方法は外観を建築時の状態に戻して、内部は資料館風な1階と貸し出しスペースの2階という構成のようですね。とにかく建物が残ったということが素晴らしい。ベランダの前に並ぶ列柱は建物の価値を高めていると思います。