
都荘。墨田区東向島1-22。2009(平成21)3月29日
鳩の街商店街の石武商店の辺りの裏の路地にある元カフェーの建物。角の柱、庇の縁、建物横の窓の上の壁、窓の下の裾の壁がタイル貼りで、貼った場所ごとにタイルの大きさと色が異なる。都荘の並び奥の家もカフェーだった家だろう。向かい側には当ブログ前回で出した「二本線の家」がある。上左写真の左隅に角を丸くした庇が写っている。この家もカフェーだった家だ。要するに写真の路地には、両側にカフェーが立ち並んでいたとみられる。
下の写真は同じ建物を少し広角のレンズのデジカメで撮ったので、建物の上の方までが写っている。上の写真から4年後の撮影だが、なんと壁と柱のタイルが塗り込められてしまっている。家の人はカフェーだったことをあまり広めたくはなかったのかもしれないが、やはり残念だ。また、左隣の家が建て替わった。

都荘。墨田区東向島1-22。2013(平成25)3月17日

旧赤沢テレビ。東向島1-22。2009(平成21)3月29日
鳩の街商店街のカフェこぐまの横を入っていったところで、家の横の路地は都荘の路地に通じている。正面は角の壁が丸くなっている以外にはカフェーの面影はあまりない。路地を覗いて建物の横を見ると、角を丸めた庇と、その下の狭い入口があり、入り口の上にはアーチの線が残っている。
『赤線跡を歩く』(木村聡著、ちくま文庫、2002年、950円)に「最も印象的だった一軒」としている家は22番地の南の道路沿いにあったのではないかと、ぼくは推定している。その家はネットでは『ニッポン懐景録>墨田区>東向島』で見ることができる。同サイトには都荘の隣、建て替えられた家の写真も載っている。