
佐藤眼科医院。神奈川県中区尾上町(おのえちょう)6。1988(昭和63)年8月6日
建物の前は国道16号線で右手にすぐ、大岡川に架かる大江橋である。個人医院としては近代建築の典型のような立派な建物だ。『日本近代建築総覧』に「佐藤眼科病院、中区尾上町6-90、建築年=1931(昭和6)年、構造=RC3、設計者=平林金吾、施工=大林組」で載っている。
「ウィキペディア」によると、平林金吾は大阪府庁舎(1926年)と名古屋市役所(1933年)および朝鮮貯蓄銀行(1935年)の設計者だった。いずれも設計コンペに応募して採用されたものだ。大阪府庁舎は平林の図面に岡林馨が手を入れたものといい共同設計である。平林は1924年に東京市の臨時建築局技師になり、多くの関東大震災復興小学校の工事管理をしている。1927年から「復興建築助成株式会社」の技師になって、耐火住宅やビルを設計した。佐藤眼科もその関連で設計することになったということだろうか。

左:1988(昭和63)年8月6日
上:2002(平成14)年1月14日
1995年頃かと思うが、上の写真のように大幅に改修されてしまった。知らなければけっこうしゃれたデザインなのだが、やはりもったいないと思ってしまう。しかし建物が古いと設備も、と疑ってしまうのも確かで、難しい問題だ。