
小西薬局、今井商店。神奈川県小田原市本町4-2。1991(平成3)年8月22日
国道1号線の御幸の浜交差点と箱根口交差点の中間辺り。今井商店の、西洋の様式建築のアイテムで飾ったファサードの建物はなくなったが、小西薬局の古い店舗は健在。この1軒で宿場町小田原の面影をかろうじて伝えている感じがする。

今井商店。1991(平成3)年8月22日
『近代建築散歩 東京・横浜篇』(小学館、2007年)では「今井重雄商店、建築年=1920代(昭和初期)、設計・施工=不詳」。RC造らしい。同書の写真は建物右のシャッターが上がっていて、中は段ボール箱などが置かれた倉庫になっている。小売の酒屋ではなかったようだ。

済生堂薬局小西本店。1991(平成3)年8月22日
『文化遺産オンライン>済生堂薬局小西本店店舗』によると、1925(大正14)年頃の建築。「平屋の寄棟造、桟瓦葺、平入りで、正面に銅板瓦棒葺の下屋庇をつける」と外観を説明している。2002年8月に国指定有形文化財に登録された。
他のサイトを見ると、関東大震災で崩壊した明治期に建った家を、一部旧建物の材料も用いて再建したものだという。また、小西薬局の創業は1633(寛永10)年と、とんでもなく古い。
写真左に郵便ポストと並んで「仲宿町」の道標がある。その説明文には「・・・町内には御用商人の小西家があり、江戸時代末期には脇本陣1、旅籠が11軒ほどあった」とある。このあたりでは国道1号などと言わず、東海道といったほうがよさそうだ。

近影。2010(平成22)年7月9日
大きな道路標識が設置され、電柱がなくなっている……と、今気がついたがこの辺りは電線を地中に埋めたのだ。なんともすっきりしてしまった。しかしこの案内標識を文化財の前に立てることはなかろうに、と思うが。
| コメント |
|
|