整形外科医(ryuuta19)の独り言 -34ページ目

甲子園開幕

世間ではロンドンオリンピックが騒がれているけど、僕は結局野球が好き・・・

甲子園でのドラマに期待しよう。がんばれ高校球児。

7月の走行距離

あっというまに8月になっちゃいました。

出走予定していたブルべも九州北部の豪雨の影響を受け延期になっちゃった。


7月の走行距離は810km。

暑いので熱中症に気を付けながらぼちぼち走ろう。

軟骨肉腫②:治療について


通常型軟骨肉腫は化学療法は必須ではない。転移する確率は、grade1でゼロ、grade2で10%、grade3で71%(Evans,1977)とgradeがあがるにつれて上がっていく。治療は広範切除が基本。再建方法はさまざま。


ここからは僕の解説です。

広範切除というのは悪性腫瘍を切除する際にマージンをつけて切除する方法です。つまり悪性腫瘍のすぐ近くにある正常な組織ごと一緒にとっちゃう。どれぐらいマージンをつけるかは、筋膜がある(筋膜はバリアになります)かとか、大事な血管や神経があるかどうかとか、そういうことを考えて切除する範囲を事前に考えます。

切除範囲が広範囲にわたる場合、患肢温存はあきらめて切断する場合もあります。ただしこれは最後の手段。

切除後の再建が重要ですが、どのように再建するかは再建方法によって一長一短です。
再建を①人工物で行うか②生物学的再建で行うか、で主に分けられます。
①の人工物とは、金属でできた人工物を切除した部分に補填する方法です。人工関節とか。
ただし人工物なので折れたり曲がったり周囲の骨がとけちゃったり、感染したりとか合併症がおきるときもあります。
子供ちゃんの場合は特注で作らないといけない時もあります。

②の生物学的再建、というのは、腫瘍ごと骨や軟部組織を切除したものを放射線や液体窒素やパスツール処理とかして腫瘍組織を死滅させた後にまた元に戻すというやり方です。外国では骨バンクが発達してますんで、切除した部分を別の人間のもので補てんします(allograftといいます)。どちらにしろ人工材料ではないため体にフィットしやすい(元あった場所に返すので当たり前か)、人工材料の弱点がない、失敗した場合は人工材料に変えることができるなどなどのメリットがあります。が、基本的に放射線や液体窒素で組織を死滅させるので血行がありませんから、感染しやすいなどのデメリットもあります。

で、どれを選ぶかは患者さん側の希望と、執刀する側の得意とする手術とをすりあわせて結論をだす、というのが一般的だろうと思います。骨軟部腫瘍というのは数が少なくてまれな症例が多いためにcase by caseとなることが多い・・・ような気がします。

軟骨肉腫①

残念ながら画像なんかを教科書からひっぱろうかな、と思いましたが著作権に抵触しますんで字ばっかりです。あしからず。


(定義)
腫瘍性の軟骨を形成する骨原発性悪性腫瘍。
一次性と二次性があり、二次性は既存病変(Ollier病など)に続発する。


(疫学)
全骨腫瘍の6~22%、悪性骨腫瘍の11~16%程度。悪性骨腫瘍の中では骨肉腫に次いで多い。
男:女≒1.5~1.9:1
好発年齢は30~60歳。
好発部位は骨盤、大腿骨、上腕骨、肋骨、肩甲骨など。


(画像所見)
骨肉腫のように特徴的な骨膜反応がみられることは少ない。
軟骨系の腫瘍のため、腫瘍内部に石灰化がみられる、また逆にscallopingがみられる場合もある。
画像上は内軟骨種や骨膜性軟骨種と鑑別困難な例がある。


(症状)
特異的な症状なし


(組織所見)
3段階に分類される。
grade 1 分化度の高い軟骨基質を形成、細胞密度は低く核異型は少なく、内軟骨種の組織像と類似する。
grade 2 grade1より分化度が低く、細胞密度は高い
grade 3 軟骨基質の形成乏しく、核異型が高くなる。

gradeが進むほど腫瘍の悪性度が高い。gradeがすすむほど予後も悪くなる。


(治療)
軟骨肉腫には化学療法は無効、確立された治療法は手術療法(広範切除)のみ。




一応上記したものが教科書的な内容です。

なんだかよくわかんないなあーと感想もたれる方がほとんどでしょうね・・・


えーとポイントは2つ。

組織所見と治療です。


組織所見というのは簡単にいえば顕微鏡で腫瘍をみたときの所見です。

腫瘍は一部とらないと顕微鏡で見れませんから、①針をさして腫瘍を一部もらってくる方法(針生検)、②少し皮膚を切開して腫瘍を一部もらってくる方法(切開生検)の2つの方法があります。

病理学の先生がみてくれてレポートをつくってくれますが、僕ら整形外科医も一応顕微鏡で腫瘍をみます(病理の先生ほど詳しくはないですが)。

内軟骨種との鑑別がポイントですが、組織所見だとgrade1ではよく見分けつかないみたいです。確率の問題なんですが…

あとは亜種がいくつかあります。脱分化型軟骨肉腫とか、間葉性軟骨肉腫とか、明細胞型軟骨肉腫とか。

種類が違えば治療法も異なってきます。


治療についてはまた後日。


ポスターをつくる。

第45回日本整形外科骨軟部腫瘍学術集会 にポスター発表するため、しこしこ仕事の合間をぬってはPowerPointでつくっていく。それはそれで結構楽しい作業だけど、ぼちぼちやっていくとなかなか終わらない。


骨軟部腫瘍は僕が最も興味があるところであって、なかなか楽しい学会だけど、残念ながら年1回しか開催されない。もっと開催してくれたらいいのに。。。と思うがネタ切れにもなりそうなのでw


読者になっていただいたjohnny-wanさん から腫瘍関連に対しても独り言を、とのリクエストをいただいたので、ちょっとは学術的なことも(自転車のことばかりだ最近)書いてみようかなあと思っている。