台高山脈 東ノ川 シダノ尾谷

 

昨年9月に訪れたこの谷 。竜口尾根から左又下降し、右又溯行の終盤に立ち塞がったゴルジュ。もう竜口尾根は、そこだというのに。予備日がなかった私達は、来た道を引き返したのだった。

 

今回は時間にゆとりを持ち、その悔しさを払拭するため6月24日(土)に再訪した。

 

朝は早立ち

 
 
 
朝陽が眩しい早朝だった

 
 
右又には入り直に、三段50m。朝陽を浴びて輝いて見えた。
1P目は、前回と同じく右岸のブッシュ帯のルンゼの登攀(シブ)。
クライミングシューズを履けば左岸の岩場を登れると思う。
 
 
2P目(私)の出だし、滝身に入り見下ろして。
 
前回の3P目もまとめて登って、今回は2ピッチで終える。前回は、アサラト妖精さんと三人で登った。
 
その上に、40m滝。美しい滝だ。
この滝、正面は逆層。しかし左岸右岸ともに登れそうだ。
昨年引き返したCS、そしてその先の未踏の谷への不安があったので昨年同様に左岸からルーファイで落ち口へ。
 
落ち口から上方に、昨年引き返したCSが見える。
 
今回は、正面突破!
取り付けば、実はホールドが豊富で拍子抜け!

 
その先には、二階建てハウスくらいの大岩が立ちはだかり、緊張した。
 
大岩
 
弱点があるもので
 
”もっと光を”の気分
 
 
立っている辺りが奥の二又、どちらもルンゼ状(岩溝に近い)の渓相
写真の前方は、奥の右又
 
奥の右又
 
真ん中の岩尾根を挟んで左右に30m滝、二条滝である。
 
右の30m滝をフリーで登る
 
振り返って
 
すかさず二条滝と見間違える滝の登場
左が三段15m、右が二段15m
実が右の二段15mは、その上で直ぐに沢型(流れ)が消失していた。
先ほどの30m滝と合わせて、約45mの大滝と見える。
 
左の15m滝を登る(下5m、中5m、上5m)、上段5は暗いので見にくい。
 
下段、中段はフリー
 
上段はロープを出す。最後が悪い!
 
その上に綺麗な5m滝
 
 
 
その上にもルンゼ状に、小滝がすーと続く。
 
 
 
 
いよい源流か
 
 
ルンゼの中から登りやすい所から竜口尾根へ詰め上がる
 
 
橡谷林道へ下山
 

未踏の谷、こんなに街から近くても、先が分からぬことで色々な不安が増幅する。緊張感が他とは比べ物にならない。

しかし、現在にも残されていたこのような沢へ入ることは、本当に幸運で楽しい。

ガイドブックにある有名沢も見ずにいくと同じように楽しめるが、溯行する沢、メンバー、日程、天気などを熟考しなければならない。本当に厳しい沢行は、シブから苦言がくるのだ。