いよいよトーナメント1回戦、予選を無敗で突破した日本は史上初の決勝トーナメント勝利を目指し、本気のブラジルと対戦する。ブラジルは史上最弱の世代と称され、日本に対する期待が世界各国で広まっていた。グループリーグ3戦目から日本は4人メンバーを変更し、いわば今できる”ベストメンバー”で、試合に臨んだ。

 <試合結果>

 日本🇯🇵vsブラジル🇧🇷  1−2

 

やはり、世界の壁はまだ越えられない。そう実感させられるような試合内容でもあった。ただ間違いなく前回大会よりも、強豪に対しての戦い方を確立し、必然的な勝利を目指せるチームにはなっていたように思える。

前半立ち上がりの日本はブラジルの低い位置でのビルドアップに対してハイプレスを仕掛けていった。前線に高さを見出せない相手に対し、サイドバックで圧縮をかけ、ロングボールを蹴る選択肢に絞らせた。ブラジルのキーマンであるヴィニシウスも、持ち前のドリブルを活かせるサイドに張ることができず、なかなかチャンスを作れなかった。しかし、徐々にブラジルがボールを握るようになり、日本はハイプレスからミドルブロックへ切り替え、両ウィングに対し常にダブルチームで対応した。何度かヴィニシウスがサイドから縦突破を図り、チャンスメイクをするも、ゴールエリアを固める日本に対しなかなか決定機を作ることができない。そんな中前半28分、中盤への縦パスをインターセプトした佐野が、所属クラブで幾度となく見た推進力でゴール前まで持ち運びシュート。素晴らしいコースで流石のアリソンも止めることができず、先制に成功した。日本にとってはこの上ないぐらいの展開。日本の守備に対し攻めあぐねていたブラジルを見て、勝利が見えてきた。しかし、前半終盤にかけてブラジルの怒涛の猛攻。ローブロックを敷かざるを得なくなった日本が終始押し込まれる展開が続いた。

個人的に最もサプライズだったのは、ハーフタイムでエンドリッキを起用してきたことだ。後半のブラジルはシステムを4-4-2に変更し、ウィングに幅をとらせて起点を作り、クロス対応に多少の弱みを持つ日本のバック陣に対してひたすらクロスを上げていった。中で高さを出したいブラジルは、押し込む中でサイドバックとカゼミーロを中に入らせる。流石名将、アンチェロッティだと思わせるような修正だ。その采配が当たり、後半11分、高い位置で受けたCBのマガリャンイスがファーにクロス、懸念点であった伊藤洋輝のロックを外しがちなクロス対応を見事に突かれ、フリーになったカゼミーロに同点弾を叩き込まれた。その後も押し込まれる展開が続き、決定機を何度も作られるもギリギリのところで耐える。このまま耐え凌いで延長まで行くと思いきや、ロスタイム、田中碧のボールロストから一気にエリア内に侵入され、失点。一瞬の隙をつかれた形であった。そして無念の試合終了のホイッスル。惜しかった。あと一歩だった。ただ、5度目となる挑戦もやはり阻まれてしまった。強豪に見せた、ただブロックを敷くだけの戦いではなく、プレスを整理し、勝ちに行く戦術を確立させた森保JAPANは間違いなく評価されるべきだろう。大会後の日本代表選手の移籍情報に期待したいところだ。そして、ブラジルは圧巻の勝負強さ。このチームはトーナメントから本領を発揮する。次戦のノルウェー戦は個人的にかなり楽しみなカードだ。