峰 風号(若獅子×中女)
この子はチビがくる前に交配して、子返しでいただきました。
足と尻尾の三分の一が白く、ミスカラーでした。
その後生まれたレミとチビの子供たちのなかに、
このような色合いの子ができましたので、レミにその因子が
あったのかもしれません。
もらっていただく予定の方から断られ、峰風は和歌山へ猟犬候補生として
いくことになりました。
うちには三日滞在しました。レミの初めての子供。
私は最後の夜、この子を布団に入れて一緒に寝ました。
明日から、どんな生活をするのだろう、無事に旅をすることが
できるのだろうか?と切なくなったのを憶えています。
その当時、ミカン箱に入れて犬を輸送しました。
母は「子犬の一人旅です。どうか大切にあつかってください」と
紙をたくさん木箱に張り付けて、泣きながら京都駅から
帰ってきたそうです。
その後、先様にとても気に入られていると
連絡があり、私たちは安心しました。
その名前のごとく、風のように、紀州の山を駆け抜ける
峰風のことを思い浮かべ、幸せを願ったものです。
22匹の子供たちが我が家から巣立っていきました。
天寿を全うした子、事故でなくなった子、脱走して
行方不明になったものなど、さまざまな犬生でした。
そのうちの誰かを家に残しておけばよかったと、
少し、後悔しています。