京都通になれる雑学知識100 〔Kyoto 78〕 | 龍虎俊輔の独り言-無心是我師-

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《 京都通になれる雑学知識

第 4 章
京都の味に「理由」あり
- KYOTO 78 -
南禅寺逍遥を愉しみ、
静かに湯豆腐を味わう!

南禅寺や永観堂などの周辺を散策しての
お昼御飯は、
南禅寺門前の湯豆腐を味わいたい。
薬味の九条ネギ、七味唐辛子が、
湯豆腐の味を一層、引きたてています。

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朝の静かな南禅寺を巡り、
湯豆腐店へ

朝9時頃、
南禅寺の境内を歩いていると、
人影が少なく
禅宗古刹の品格というものが感じられます。
松林に三門が凝然と佇む。
「三門」とは、
空・無相・無作門の三解脱門を意味します。
三門を入り、涅槃とされる本堂へ向かうのである。

この三門に話が及ぶと、
すぐに石川五右衛門と結びつけられるが、
大切なのは、
禅宗建築である「礎盤」を見ることだ。
南禅寺三門の礎盤は、
ちょうど算盤珠のような形をしています。
これがあの巨大建物を支えているのか、
と驚く。
三門の続き、本坊、水路閣などを回れば、
昼時になるでしょう。

南禅寺界隈でのお昼は、
湯豆腐である。
室町時代の末頃、
あまりにも広大な境内を持つ南禅寺には
境内を管理する「番屋」があったという。
番屋は、一番から三番まであり、
番屋の副業に豆腐作りが始められたと
伝えられています。
豆腐はやがて、
東海道を従来する旅人にもてなされるようになったのは、
江戸時代の寛永年間頃の話だという。
この豆腐作りが、
南禅寺周辺に点在する湯豆腐店の下地を
作ったのである。

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温かにゆるりと時間が流れる
湯豆腐ランチ!


湯豆腐の看板を掲げる店は数軒あります。
そりうちの1軒が、
創業が1635(寛永12)年という
「総本家ゆどうふ 奥丹南禅寺店」は
南禅寺北門の手前にあり、
南禅寺湯豆腐の老舗である。
豆腐は近くにある自らの工房で作っていて、
自家製である。

湯豆腐は、
「ゆとうふ一通り」というメニュー名で
¥3,150。
ゆどうふ、木の芽田楽、とろろ汁、胡麻豆腐、
精進天ぷら、ごはん、香の物と
いった内容だ!
湯豆腐は薬味に九条ネギの刻み、
七味唐辛子を入れるだけで、
これが南禅寺湯豆腐に用いられる昔からの薬味だ!
この薬味でふくよかな湯豆腐をつるりと
喉越しも柔らかに味わえます。
不思議なもので、
湯豆腐は一切れ食べると、
また次の一切れが欲しくなるんです!
九条ネギの風味は湯豆腐との相性が、
抜群である。


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 龍虎 俊輔 
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