京都通になれる雑学知識100 〔Kyoto 66〕 | 龍虎俊輔の独り言-無心是我師-

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《 京都通になれる雑学知識

第 3 章
京都の「通」になる
- KYOTO 66 -
「彼女、御室の桜やなぁ」
「でも、かわいおす」

仁和寺の境内にある「桜の園」に、
春遅くに御室桜が咲きます!
この桜は、
気高い白色の花を枝いっぱいにつけるが、
京都では人の鼻を
この桜に例えて「御室の桜やなぁ」と
言うことがあります。


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桜の花、
花に囲まれて春遅い京の花見

京都で「御室」と言えば、仁和寺のことである。
御室とは・・・
天皇や皇族が住む所である。

仁和寺は、
代々、
法親王を迎え入れた門跡寺院で、
元号がそのまま寺名にも使われています。
このことは、
寺の格式の高さを示しています。
平安時代には、
宇多法皇が仁和寺を御所として使用されたことで、
「御室御所」とも呼ばれています。

境内には
仁王門を入って左手に旧御室御所があり、
中門の先に御室桜の園が広がっています。
京都ではソメイヨシノが散り終えた4月20日頃に
満開になるそうです。

遅咲きの桜なんですねぇ~

川端康成の『古都』には、
「御室の桜を見たら、春の義理がすんだ」
という一文があります。

御室桜を見納めにして
春から初夏へ季節を感じるという
京都人も少ないない。

御室桜は、
有明という品種が有名だが、
鬱金(うこん)、御衣黄といった緑黄色系の桜が多く、
薄いピンクというより、
花色は全体に白く見えます。
樹高が低いために、
根元から匂い立つように花をつけます。
だから、
桜の園を歩くと、
ソメイヨシノのように木々を見上げることなく、
立ち位置のほぼ目の前に花があるので、
桜に埋もれる格好・・・感覚で、
花見散策が楽しめます!


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花(鼻)が低くても、
団子鼻と言われても・・・


御室桜は、
樹高が低く、花を低い位置につけるので、
「彼女、御室の桜やなぁ」と言われたら、
それは・・・
「花(鼻)が低い」ということを
意味しています。
また、
« お多福桜 »という別称もあるんです。
つまり、
花が低いというだけではなく、
暗に
「彼女、お多福やなぁ」とも
言われていることになります。

そんな失礼な!(怒)

こういった声が聞こえてきそうですが、
ここは冷静に!

京都の童歌に
こんな一節を見つけてました。

『 わたしゃ お多福 御室桜
     花(鼻)がひく-ても 人が好く 』

鼻が低くても、容姿は問わず、早咲きではなく、
遅咲きの桜(人)であっても、
白く気高い御室桜のような « 清廉さ » が、
桜にも人にも大切なことのように思えますねぇ~
それが人に好かれる、
また愛される要因の1つなんでしょうかねぇ~。

仁和寺では、
花見の期間中は、境内で野点なども行われます。
4月は霊宝館も公開されており、
仁和寺の寺宝にも触れることが出来ます。

☆ 仁 和 寺 ☆
仁和寺
とは・・・
京都府京都市右京区御室にある
真言宗御室派総本山の寺院である。
山号を大内山と称する。
本尊は阿弥陀如来、
開基(創立者)は宇多天皇。
「古都京都の文化財」として、世界遺産に登録されている。
皇室とゆかりの深い寺(門跡寺院)で、
出家後の宇多法皇が住したことから、
「御室御所」(おむろごしょ)と称された。
明治維新以降は、
仁和寺の門跡に皇族が就かなくなったこともあり、
「旧御室御所」と称するようになった。
御室は桜の名所としても知られ、
春の桜と秋の紅葉の時期は多くの参拝者でにぎわう。
徒然草に登場する「仁和寺にある法師」の話は著名である。
当寺はまた、宇多天皇を流祖とする
華道御室流の家元でもある。
普段は境内への入場は無料であり、
御殿・霊宝館の拝観のみ有料となる。
ただし、御室桜の開花時(4月)に「さくらまつり」が行われ、
その期間は、境内への入場にも拝観料が必要となる。


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★ 龍虎 俊輔 
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