《 京都 古寺巡り 》
- 寺社巡りが楽しくなる京都ガイド -
本テーマ 37
〈 高 山 寺 〉
高山寺は、
京都市右京区梅ヶ畑栂尾町にある寺院。
栂尾は京都市街北西の山中に位置する。
高山寺は山号を栂尾山と称し、
宗派は真言宗系の単立である。
創建は奈良時代と伝えるが、
実質的な開基(創立者)は、鎌倉時代の明恵である。
「鳥獣人物戯画」をはじめ、絵画、典籍、文書など、
多くの文化財を伝える寺院として知られる。
境内が国の史跡に指定されており、
「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されている。
躍動感あふれる
鳥獣人物戯画
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栂尾の自然に囲まれた
世界遺産の寺
774(宝亀5)年
弘仁天皇が開創し、
後鳥羽上皇の命で明恵上人が中興した寺院。
その後、
1206(建永元)年に
華厳宗復興を目的とする道場を開設し、
「高山寺」として再興。
戦火でほとんどの堂宇が焼け、
今日まで残るのは石水院のみ。
1966年に真言宗御室派の別格本山から
単立寺院になった。
落西の紅葉の名所として栂尾は
高雄・槇尾とともに
三尾(清流川沿いの三集落の総称)と呼ばれ、
秋は多くの人で賑わう。
また明恵上人が
日本で初めて茶を植えた地としても知られ、
現在でも茶摘みが行われる茶園が
設けられている。
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人々から尊敬を集めた
明恵上人にふける
国宝の石水院は、
明恵上人の住居用として
後鳥羽上皇の賀茂別院から移築されたもので、
鎌倉時代初期の寝殿風建築の傑作と言われる。
石水院では
国宝の鳥獣人物戯画の精巧な模写絵が
公開されています。
鳥羽僧正・覚猷が描いたとされるこの作品は、
墨書き白描で猿・蛙・兎を擬人化し、
自由奔放でユーモアにあふれた内容が特徴。
楞伽山に坐禅する姿を
写実的に描いた明恵上人像や、
明恵上人が39年もの間
見た夢の記録をつけていたという
夢記なども見ておきたい。
-≪ 善財童子像が安置されています ≫-
☆ 石水院 廂の間 ☆
~ 国 宝 ~
後鳥羽上皇が学問を修め、
明恵上人の住房でもあった入母屋造・柿葺の建物。
西正面にあたる廂の間は
春日・住吉明神の拝殿だった。
鎌倉時代初期の住宅風建築の傑作といわれる。
-≪ ユーモアがあります ≫-
☆ 鳥獣人物戯画 ☆
~ 国 宝 ~
兎や蛙、猿などの動物たちが、
水泳や競技など
人間にも通じる動きをする様子を描いた絵。
平安時代後期から鎌倉時代にかけての作で、
日本のマンガのルーツと言われる。
全4巻のうちの甲・丙巻が東京国立博物館に、
乙・丁巻が京都国立博物館に
それぞれ寄託されているため、
寺内で拝観できるのはレプリカとなります。
-≪ 石水院の奥に立っています ≫-
☆ 金 堂 ☆
かつて本堂が立っていた位置にある、
入母屋造・銅板葺の建物で、
江戸時代前期に再建された。
本堂には運慶作の六盧舎那仏などが
置かれたが室町時代に焼失し、
現在の本尊は釈迦如来像となっている。
-≪ モダンな敷石です ≫-
☆ 参 道 ☆
富岡鉄斎筆の「栂尾山高山寺」という
石碑がある石段を上ると、
紅葉が美しい参道に行き着く。
平らな参道の中心を通る17枚の敷石は、
正方形を斜め配置した高山寺独特のもの。
-≪ 木々の中にあります ≫-
☆ 仏 足 石 ☆
釈迦の足跡をかたどった石で、
日本では奈良時代から信仰の対象として
大切されています。
境内には「仏足石参道」の石碑が2基あり、
釈迦の教えを尊重した明恵上人の姿が窺えます。
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= DATA =
《 所 在 地 》
京都市右京区梅ヶ畑栂尾町8
《 交通アクセス 》
JRバス
京都駅前より48分乗車し、
『栂ノ尾』下車徒歩5分
《 拝観時間 》
8時30分~17時00分
《 拝 観 料 》
入山料無料
石水院:¥600
紅葉シーズンの入山料:¥500
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★ 龍虎 俊輔 ★
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