南禅寺の悠久の不思議な旅! | 龍虎俊輔の独り言-無心是我師-

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歴史作家の龍虎俊輔本人によるブログ。

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[-南禅寺の悠久の不思議な旅-]

~ オプショナルツアー ~

最終日となる本日は・・・
南禅寺発祥の地で、
鎌倉期の池泉回遊式庭園である
名勝庭園を持つ南禅院

方丈、茶室八窓席など重文を多数有し、
庭園や徳川家康の念持仏を納める
東照宮と呼ばれる金地院

2つの南禅寺塔頭について
ご紹介します!

では!私と一緒に
悠久の不思議な歴史を巡る旅に
出掛けましょう!

不思議⑦‐1 〔 曹源池(南禅院) 〕
南禅院は・・・
水路閣の南にある南禅寺の別院で、
曹源池は、その林泉。
又、
南禅院は、
亀山上皇の離宮・禅林寺殿上宮の跡で、
上皇崩御後遺命により、
分骨が埋葬されたそうです。

応仁の乱後、衰退したが、
元禄十六(1703)年、
徳川綱吉の母・桂昌院が、再興!

曹源池は、
上皇の離宮が営まれた際に作庭されたもので
池泉回遊式となっています。
中央に心字島があります。

『都林泉名勝図会』には・・・
鮮にして実に日月を扶助するの霊境也
と記され、

『京都坊目誌』には・・・
林泉は山内第一とす。
東に羊角嶺ありて、独秀峰を背ひ、
渓谷より落る飛泉は注で曹源池に入る。
樹木繁茂し、極めて幽静なり

と記されています。

南禅院は、
亀山天皇が出家し、
法皇となって、
2年後の正応二(1289)年に
禅林禅寺としたことが、
南禅寺発祥の地とされた
由縁となっています。


不思議⑦‐2 〔 明智門(金地院) 〕
金地院は・・・
徳川家康の参謀として名高く、
権威をふるった以心崇伝が中興した
南禅寺の塔頭となります。

応永年間(1394~1428)、
足利義持の帰依を受けた大業徳基が、
洛北鷹ヶ峰に創建したと
伝えられています。
慶長十(1605)年頃、
南禅寺の中興開山以心崇伝が、
現在地に移建、
伏見城の旧殿を移築して方丈とした。
以心崇伝(1569~1633)は、
金地院崇伝とも呼ばれ、
徳川家康に召されて、
宗政や外交に辣腕を揮い、
僧禄司にも任ぜられ、
全国の禅宗寺院を掌握した人物。

『京城勝覧』には・・・
子院の内、金地院奇麗なり。
伝を求め見るべし

と記されていますように
江戸時代は、
一般には非公開の寺院だった!

明智門は・・・
表門を入った左側にある
割合簡素な唐門で、
天正年間(1573~1592)、
明智光秀が、
母の菩提を弔うために
建立したものです。
元々は、
大徳寺にあったそうですが、
明治元年に
現在の場所に移築されたそうです。


不思議⑦‐3 〔 東照宮(金地院) 〕
拝殿・本殿と中央の石の間からなる
権現造の重要文化財の
社のことです。
入母屋造で本瓦葺の屋根、
拝殿天井には、
狩野探幽が描いた鳴龍の図があります。
金地院崇伝が、
徳川家康の遺髪と念持仏を奉載して、
寛永五(1628)年に
造営したものとなります。

『山城寺社物語』には・・・
権現様の御玉屋は金地院にあり。
参詣ならず

と記されています。


不思議⑦‐4 〔 鶴亀の庭(金地院) 〕
方丈に南面した枯山水庭園。
東西に長い長方形をしており、
一面に白砂を敷き、
右に鶴島、左に亀島を置いた
蓬莱連山を表す三尊石組や
遙拝石と呼ばれる
東照宮を遙拝するための
長方形の大きな平石などがあります。

寺伝によると
この庭園は、
小堀遠州の作庭とされていますが、
実際には・・・
小堀遠州は、
金地院崇伝の依頼により、
設計をしただけで、
作庭に当たっていないんです!
作庭に当たったのは、
庭師・賢庭という人物だそうです。
又、
この庭園は、
特別名勝に指定されています。

不思議⑦‐5 〔 八窓席(金地院) 〕
茶室八窓席は・・・
重要文化財で、
方丈の北側の書院にある
小堀遠州好みの三畳台目の茶席のこと。
創建当時には、
窓が8つあったことから
この名で呼ばれたそうです。

しかし!

明治期の修築により、
窓が2つ減ってしまい、
現在は、
6つの窓が残っています。

因みに
この金地院の茶室八窓席は、
大徳寺の狐篷庵の忘筌席、
曼殊院の八窓席
と共に
≪京都三名席≫
と呼ばれています!


南禅寺の悠久の不思議な歴史を巡る旅
如何でしたか?

南禅寺には、
三門や水路閣以外にも
拝観して楽しめる塔頭や仏閣が
ありますので、
歴史に触れることよって、
もっともっと日本の歴史に
興味を持っていきましょう!!



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 龍虎 俊輔 
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