昔から海に憧れていた。
一日見ていても飽きない。
一日聞いていても飽きない潮鳴り。
君の海の便りに
海へのあこがれが高まる。
君と海が一体化している。
夜の波に冷えゆくまでもつかりいて
なおやまざりき海へのあこがれ
それぞれの母
それぞれに去年の夏と違う我が子を見つめる。
不整脈が来るほどに
娘の高鳴りに同調し、
不安を抱えながらも娘を信じて、
やがて
突き放そうと心を決める母。
早々に上京してしまった息子を
ため息交じりに微笑んで送り出した母。
「息子ならさっき帰ってしまったさ」
訛り温か君の母さん
君は既に上り電車に乗りしとか
近付いて来るこのときめきは
心ここにあらず電話を待つ我を見守る母に不整脈来て
父逝きて母との明日の不安など忘れて
日記は君と今日のこと