最近の読書 | NO LIVE NO LIFE!

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上田早夕里さんの短編集『魚舟・獣舟』📕


2つ目の短編『くさびらの道』を読み終わったんだけど、もう内容が衝撃的過ぎ💦


13年前の本だけど、少し今のコロナを思わせる感染症の話。

寄生茸に体を食い尽くされる奇病が日本全土を覆おうとしていて、寄生された生物はただ死ぬだけではなく、茸の毒素で見る者によっては幽霊となり、立入禁止区域に地縛霊のように出現し、区域に立ち入る者を誘って増殖しようとする戦慄のストーリー。

もう読むのが苦しくて悲しくて泣いてしまうような物凄い内容でした😱


そしてラストの200ページ近い中編『小鳥の墓』。

魚舟・獣舟のオーシャンクロニクル・シリーズとは全然違ったSFストーリー。

現在は火星だけど、かつては地球のダブルE区と言う教育実験都市、子供を健全に育てることに特化した最先端のプログラムで動いてる特殊な街に住んでいた主人公。

そこで出会った暴力で人を支配する同級生に出会い、〈外〉の世界に脱走して楽しむ2人。

でもその行動は・・・。

と言うストーリーで、最後はちょっと深見真さんの『PSYCHO-PASS』みたいな、全ての行動を監視されている区民、人を殺すのを辞められない主人公なストーリーがちょっと似てるかも。

やっぱりSFストーリーは面白いな!
『三体』からハマりまくりです(笑)

それから上田早夕里さんにもハマリまくりです🤭





松浦寿輝さんの『人外』(にんがい)再読了📕

約一年前に感想書いたので詳しく書かないけど、ストーリーは、
人外とはアラカシの枝の股から滲みだし、猫ともカワウソともとれない姿の獣で、生まれでてから土に還るまでの長い長い旅の様子が描かれていて、荒廃する世界で出会うヒト、風景、それを通りすぎていくだけの人外の人生の物語と言う感じ。

『いきどおれ、いきどおれ、死絶えようとする光にあらがって。』がすごく印象的。

でも2回目に読んだ時はラストのここの方が心に残った✨

『ああ、踊りたいな、というため息まじりのつぶやきだった。

~すでにそれは音楽だった。~

~すでにそれは宇宙のダンスだった。』

この世界観、またしばらく抜け出せそうにないな😅






清司さんが読まれてた『世界の終わりを先延ばしするためのアイディア』📕

思ってたより短いので夜になってから数十分で読めたけど、何度も泣きそうになっちゃった💦

人類が、今まで地球にしてきた酷いこと、山や川と話をする先住民達を蔑ろにする文明人が情けなくなるけど、自分もその文明人の一部なんだなーと思えるし😢

とっても考えさせられる内容でした。

私の大好きなMADBEAVERSの曲『DAZZLIN』をちょっと思わせるような場面もあって、流石清司さんの選ぶ本だなーと思いました✨

そして本の装飾も素敵!
この水の部分がやや立体的になってて透明感あって綺麗✨








上田早夕里さんの12年前の小説、『華竜の宮』上・下共に読了✨

途中からバイト始めたのでかなり時間がかかっちゃったけど、とても面白かった!

このSF小説、『オーシャンクロニクル・シリーズ』の中では一番の長編じゃないかな?

上・下巻で約850ページ😅

でも特に下は長さを全く感じさせない内容で、時間がないながらも寝る間を惜しんで読んじゃうほど後半はほぼ一気読みでした🤭



詳しく書くとめちゃくちゃ長くなるので書かないけど、前回作も書いたように約400年先の未来はほとんどの陸地は水没している世界。

その中で人類が生き延びるために作られた『海上民』は『朋』となる『魚舟』と対になる双子を産める種族で、魚舟は成長すると30mにもなる、居住殻を備える、泳ぎながら海を移動できる海上民の住居となると言うスゴいストーリー。




そして更に地球と人類が絶滅するような災害の予測に立ち向かう陸上民と海上民、政府や各国家連合軍とのいがみ合いや謀略の問題を解決すべく翻弄する、主人公のパートナーの日本の外交官、『青澄誠司』と主人公のアシスタント知性体(電子ネットワーク上に存在する仮想人格)である『マキ』、美しくて歳を取らない海上民の船団の女オサである『ツキソメ』とのキャラクターの関係性もがとても良くて感動しまくり✨

時代は違えど、過去に読んで感想を書いた、ナチスの戦争下の、須賀しのぶさんの『また、桜の国で』の主人公であり、日本外務書記の棚倉慎を思わせるような青澄誠司の人を救いたいと言う志、行いが素晴らし過ぎて何度も泣きそうになる😢

戦争にならないように、できるだけ話し合いだけで事を解決しようと必死に身も心も投げ出して交渉をし続ける青澄に心打たれて🥺

そして主人公は陸上民の外交官、青澄誠司ではなく、そのアシスタント知性体のマキであり、全てがマキの視点からというストーリーも本当に面白かったな🎵

そして海上民の他にも『袋人』や『ルーシィ』なる、陸上民や海上民の人の姿とはかけはなれた種族の登場にも驚愕😲
ヒトはどこまで進化、改造されるのか💦

上田早夕里さんのオーシャンクロニクル・シリーズ、まだまだ他に作品があるので、もちろんこれからも読破していきたい😆






宝樹さんの『三体X 観想之宙』読了📕

いやー、面白かったなー😆

本編の『三体』三部作と違い、ファンの方が書いたスピンオフなので、第一部は特に本編よりかなりユーモアな所もあり、第二部のように本編のその後の詳しい世界のストーリー、第三部はこれこそSF小説!と言った、スケールの大きさハンパない宇宙戦争の話など、タイプがそれぞれなのも本当に面白くて🤭

ラストの『新宇宙に関するノート』も今までの登場人物が沢山でてきて、この人はこうなったのかぁ😲とかで面白かったし🎵

大好きな大史の描写がこれだけか!ってちょっと寂しかったけど🥲(笑)

そしてラストの天明の終わり方が最高過ぎる😆

『三体 死神永生』のあらすじ読んでたらやっぱりまた一から全部読みたくなっちゃうな!

劉 慈欣さんの短編集、『円』も全部めちゃくちゃ面白かったので、また9月に出る短編集『流浪地球』『老神介護』(仮題)もホントに楽しみだな🥰





佐藤究さんの短編集、『爆発物処理班の遭遇したスピン』読了📕

全作めちゃくちゃ面白過ぎたので、全作ちょっとずつの感想🤭


まず表題作の『爆発物処理班の遭遇したスピン』📕

約70ページ程で短いけど、めちゃくちゃ面白かった!

何とも後味の悪い終わり方が佐藤究さんらしい😅

ちょっとSF要素もあるこのお話、実際にあってもおかしくないし、本当にあれば恐ろしすぎる話💦

そして佐藤究さんの本は装飾もいつもスゴい所も好き✨






『ジェリーウォーカー』📕

これヤバい面白さ!
朝だけで一気読み🤭

クリーチャーデザインのピート・スタニックがどのようにして富と名声を得たのか、その秘密が“キメラ”作成!

ものすごく佐藤究さんらしいストーリーで、以前読んだ『Ank:a mirroring ape』に通ずるような、生物の実験&研究的な要素もある、怖いお話😱

ラストはやっぱりそうなるよねって言うストーリーなんだけど、佐藤究さんの描写はいつもスゴく上手くてどんな状況かが観たように想像できるので更に怖い😅





『シヴィル・ライツ』📕

ヤクザの話。

もちろん佐藤究さんの話なのでただのヤクザのストーリーではなく、またとんでもない生き物とかの登場(笑)

中々面白かった🤭
そして今のヤクザは大変だなーって😅

ラストがシブイ✨

シヴィル・ライツとは“市民権”。

仕事遅番の朝に1日1ストーリー読めてる。
短編集も中々いい❤️





『猿人マグラ』📕

佐藤究さんのルーツが分かる、不思議なお話。

夢野久作さんの『ドグラ・マグラ』を読んでみたくなった





『スマイルヘッズ』📕(病院の待ち時間中)

これもスゴい面白かった!
内容めちゃくちゃ怖いけど😅

シリアルキラーの絵画をコレクターする主人公のお話。

何かに憧れる、崇拝するって度を越えると恐ろしい目に合うかもね😱

これもまた超絶佐藤究ワールドなお話🤭




『ボイルド・オクトパス』📕

これもスゴかった!
雑誌の掲載で、現役を引退した後の警察官の私生活を取材する筆者(主人公)が、ラスト10回目にして海外のそれもロサンジェルスの警察官が取材に応じてくれると言うので、向かう筆者。

そしてそのロスの元警察官が、またハリウッド映画に出てくるかのような鍛えられた身体で強盗殺人科で21年勤めたと言う凄腕。

引退後も色んな受刑者に狙われるとの事で、別荘へ招待され、向かった後は・・・。

やっぱり佐藤究さんらしい怖すぎるストーリーで、相変わらず描写が上手くて目で見たように想像できるところには毎回感心してしまう。

そして昨日、ツイッターでとある本屋さんの投稿で、佐藤究さんのこの本にサインと、本タイトルでもある爆発処理班のレゴブロックを飾ってある写真があったのでいいな!と引用リツイートしたところ、何と佐藤究さんご本人から、このパーツにはレゴ人形は付いてないので、ご注意を的なコメントが😲

佐藤究さん宛にツイートした訳ではないのに見て下さってて、わざわざ教えてくださってめちゃくちゃ優しいなぁ!って❤️

こう言う怖い作品ばかり書かれてるのにとてもユーモアもあって優しい方なのでますます好きなんだなぁ🤭

もちろん爆発処理班のスーツは購入😁
カッコイイし、我が家には奏のレゴ人形が山ほどあるのでどれかに着せて飾ろ🎶

↓本屋さんの佐藤究さんのサインと爆発物処理班のスーツを着たレゴブロック人形❤️

↓我が家にも来た爆発物処理班スーツ🤭
可愛い❤️






『九三式』📕

敗戦後の日本が舞台。

ニューギニアの戦争から帰還した、家族全員を火事で失った復員兵の小野は、どうしても読みたかったが読ませて貰えなかった、父が所持していた江戸川乱歩の小説を古本屋で見つけ、その本を買いたいがために絶対にやりたくなかった進駐軍の仕事をする事に。

英訳の仕事は貰えなかったが、狂犬病の予防接種をしていたおかげで『野犬狩り』の仕事に派遣されるが、それは野犬狩りではなく・・・

と言う、背筋が凍るような戦慄のストーリー😱

これも究ワールド炸裂💦

冒頭と終わり方も流石✨






ラストのストーリー『くぎ』📕

ラストを飾るに相応しい内容のストーリー。

傷害で少年刑務所から保護観察で出てきた16歳の主人公、安樹が血の繋がらないアル中の母親のいるアパートを出、住み込みで塗装業の仕事を始める。

派遣された古い日本家屋にいる、182cmの安樹よりも巨漢な男の行動が気になり、深夜に理由を付けて訪れ、家の奥まで行くとそこには・・・。

この16歳の主人公の少年、ちょっと『テスカトリポカ』の“コシモ”を思わせる、心優しい所もある、性格が不器用な感じに好感を持てた✨

怖いストーリーではあるけど、救いもあって、悲しいラスト。

佐藤究さんのストーリーは、入りからすごく引き込まれてクライマックスまで夢中になって読んでしまうからどのストーリーもあっという間でした😅

怖い闇のストーリーばかりなんだけど(笑)、どれもとても面白い短編集でした✨

また短編集出してほしいな!