あの頃思い描いた歳になって
中身は変わらず年月だけが過ぎたと
あの子は私を見て思うのだろう
悔しくはないよ
喜ばしくないと思うけど
怒ってもないよ
ただ諦めただけなんだけど
10になった君へ
今日は晴れだから窓際が心地良い
窮屈な部屋に囲われて
鉛筆をかじり雲を見つめてんだろう
そんなこと僕が一番知っている
14になった君へ
今日は曇りだから気分も上がらない
世界に君以外がいることを
その小さな箱の中で悟ったんだろう
まだ それ以上は見なくていいから
明日は何をするのだろう
じめりとした部屋で机を並べ
昨日と同じ日々を過ごすうち
曜日なんてものは忘れてしまう
16になった君へ
今日は晴れたから洗濯物を干した
家を出たいと思っていた君に朗報だ
今はもう自由の身なんだって
僕で終わらせて申し訳ないけど
19になった君へ
今日は雨が降るから濡れてもいい
皆といるようで孤独を感じ
嘘をつくのも疲れたとため息を
あっちもこっちも居場所はないか
明日は何をするのだろう
作った笑顔も応えきれないよ
将来が見えない私が分からない
時間なんてものはすぐに失せてしまう
あの頃思い描いた歳になって
生き様も変わらず年月だけが過ぎたと
あいつは僕を見て思うのだろう
戻りたくはないよ
今が楽しいと思えるから
越えたくもないよ
ただ壁が高いだけだから
22になった君へ
今日は雪が降るほど寒いって
年末のお祭り騒ぎが消えた頃
その辛さは固めた決心からか
それとも社会の波に揉まれたか
居場所はある
何年経っても忘れてはいない
共に生きたこの一生は
ここに残すべきだと鞘に戻るんだ