感覚の訪れ

あの時の匂い

また始まる

一からのスタート


信じられないでしょう

その目が物語っている

共に話して始まった生活

二年後には結婚をしたあいつ

変化を求めたことに恐怖を覚えた


ラウンジで見たあなたは

音に酔いしれ場を回していた

淡い光に照らされたあなたは

悲しみを隠し孤高に見えた


そうやって睨みを効かせた目に

恋をしてしまったんだ


狭い空間で生きた僕

広い世界で生きたあなた

目が合うことも無いまま

音楽は止まらず回り続ける

進むべき方向は分かっているはず


目の前にいるあなたが

僕を見て僕を知って

将来を考え未来を見据え

また共に話して生活が始まる

僕に見せる目から疑いは消えたか


まだ完全でない事を物語っている

そんな目に惚れたのだけれど

まだ触れていない過去があるのなら

それを知るのはいつになるのか


全てを知りたい訳じゃないの

ほんの少し 人より知っていたいだけ


出掛けた先は何周目のものだろう

マグカップは何個目のお揃いだろう

今の幸せは比べられて劣るだろうか

過去をそのまま繰り返していないか

こうして歯ブラシを置くたびに考える


あなたと同じ柔軟剤を使い

私の入った湯船に浸かり

あなたの好きなブランドを身につけ

私の匂いを嗅いで寝る

これが追い求めていた未来だといいが


音で始まったのなら

その音をいじって終わらせて


感覚の訪れ

あの時の匂い

また始まる

一からのスタート