あなたの声を聞き蘇る

子供のように口元に指を当て

変わらないしゃがれた笑い声で

夜のあなたが恋しくなった


会いたいよ いつまでも

好きだった 今でもまだ


この次は無いからと

その言葉の重みに今になって

ようやく気付いてしまった

独りには慣れたつもりだったけど


これが恋と知る前に

諦め向かった今の生活

後悔する日も無いままに

また一年と過ぎていく


手を繋ごう 温もりだけ

思わせてよ 愛してると


何も変わらなかったあの人を

暗い部屋が好きだったあの人を

たぶんあなたの普段では

その笑顔は見えないでしょう


飾りだけまとったあの人を

奪い いつか奪われたあの人を

たぶんあなたの中身から

その覚悟は見えないでしょう


またあの日 手を振って

遠くに見た ふたりの影


会いたい気持ちに気付いていた

嘘はつけないと悟った日

既に失くした記憶と化したのに

ふと蘇ったあの声がここに


触れる事も見つめる事もなく

奥手になってしまった自分

過去にすがるほど今は悪くないのに

初めからやり直したら良いのだろう


歩いた先の 暗い曲り角

思い出の街 最後の夜道


もういいよね 忘れても

許してくれるよね あなたなら

振り向いて 振り返って

人混みの音で聞こえない事にした