ぽっかりと空いてしまった穴を
去ってしまった後の寂しさを
どうしても手の届かない存在を
あなたたちはどう埋めているの
抜け殻のように型が残った布団を
洗面台に並んで立った歯ブラシを
いつまでも取りに来ない寝着を
あなたたちはいつまで残しているの
皮肉を込めた言葉に正しさを求め
愛情を込めた行動に疑惑を持ち
悩ませるあなたの存在が一番だからこそ
心休まる安堵の味を未だ知らないまま
通りすがる人からする花火の匂いに
遠くへと旅立った一人の夜に
波の音と月の明かりで煌めく海に
あなたたちは何を思い考えるの
壮大な青々とした山景色を前に
長い年月を経て見つかった遺跡に
高く登り自信に満ちた太陽の眩しさに
あなたたちはいつまで希望を覚えるの
会えない淋しさか 独りの寂しさか
求めていた想いか 薄情な欲の重みか
あなたである意味を探し 代わりを探し
逃げ惑い 姿を消し 私自身を隠し歩く
俯いた顔を仄かに照らす淡い光が
常と違う空気を察し黙り込む時が
目を閉じ浮かび上がるしかめ面が
消えることもなく 終わることもない
足で地面を撫でても
いつもの時間に合わせてみても
あなたにとってはただの人
横目で見ていることに気付いていない
そっと手を広げてみようか
通りすがりに微笑んでみようか
振り向いて立ち止まってみようか
何を試したところで情には勝てない
埋まるまで 残すまで 考え 覚え
自分で無くなった今 やっと
抱いてくれるだろう
微笑んでくれるだろう
そして求めてくるのだろう