貴方を知っている
記憶には無いけれど
何処かで会っているのでしょう
そう感じさせるのは何故
貴方も知っているのでしょう
遠くから感じた気配
目が合ったその表情は
私に違和感を覚えたからでしょう
それが親近感へと変わり
声を発したとしても思い出せないでしょう
胸に刻んだ過去の栄光
全てを見て帰ってきたその目
口角を上げおでこに皺を作る表情
思い出かも分からない
それが記憶であれば 消したのは私自身
もう一人の自分を創り出しても
知らない貴方に歩み寄るだろうか
にこりと口を開けて両頬の笑窪を見せた
指をさして笑い 八重歯を光らせた
現実を過去として語る癖は
どこかの誰かから移ったのだろう
貴方によく似ているのは何故
思い返す人はいつも笑顔で
つられて笑い返す貴方の横顔が愛しく思える
思い返す人はいつも怒っていて
つられて機嫌が悪い貴方の真顔が恋しく思える
思い出はどちらも貴方なのは何故
貴方を知っている
見覚えが無いのなら
私の勘違いなのでしょう
そう感じさせたのはいつ
貴方は私の中で数年生きたのでしょう