虚しさからくる苛立ちに心が揺れる
どうしようもない時の助けでさえ
人混みの音でかき消されていく
何をしているのだろう
頭上から照らされた私
あなたにはどのように映ったろう
寂しさからくる恋心に胸が高なる
あなたがいた場所に座り
あなたと同じ景色で心情を重ねる
こうして生きている
そう考えあなたに一歩近づけたと
空想にふけては暗示をかけた
その首の匂いが好き
その握り方が好き
それは目を無くしたとしても分かる
もっと抱き締めていて
もっと歌っていて
最期とは知られたくないから
悔しさからくる愛撫に涙が滲む
あなたの鼓動を直に感じて
この時間を共に過ごした事に気付く
あなたはこれでいいの
自分の嫌らしさに目を背けても
それでいいと頷く影が見えた
その目のしわが好き
白くなった顎髭が好き
それは体を無くしたとしても分かる
もっと抱き寄せていて
もっと見つめていて
最期と知りたくないのなら
布団に匂いが染み付いたとしても
いつかは消えてなくなってしまう
あの夜が意味したものは
感じとったあの感覚は
これから短くて永い道のりを
手を繋ぎ歩いて行けるとしたのなら
花を添えて感謝の言葉を贈るよ
この人生に確と生きていたことを
ここで手を合わせたことを
空気の揺れる音に そっと感じる
目で見ていた記憶がうっすらと
濁って視えなくなるその時まで