音による記憶

また別の想い

匂いによる記憶

奥底の深い想い


聞き飽きた歌に新たな記憶を塗り替える

次に聞く時はあの時と全てを思い出す

聞いたことのない周りの騒がしい会話が

初めての音と認識できないのは何故


残り香に想いを寄せ 居場所を探る

あの時にこの顔をしてそう言われたんだ

愛した後悔だけがその場所に残り続ける

好きだった匂いと共に ずっと


季節による記憶

切なさがよぎる想い

場所による記憶

鮮明に繰り返す想い


身体で感じる気温と布団で感じる気温

肌寒さからくる寂しさなのか

太陽の照りからくる開放感なのか

思い返すと同時にまた一年と歳を重ねる


ここにいたんだ ここでこうしたんだ

何故立ち止まったのだろう

何故踏み止まったのだろう

変わらない風景がまた違った表情を見せた


痛みによる記憶

後悔の強い想い

喜びによる記憶

比べて数少ない想い


余裕の無さと経験の浅さからくる念

傷んだ分だけ成長する人の汚れ

どちらを選んでも後悔は免れない

自分にとっての痛みが少ない方へ人は逃げる


幸せだった これ以上何を求めれば良いのか

そんな思い出は一握り

大丈夫だよ 安心してよ どこにも行かないよ

そう言い聞かせては自分を落ち着かせていた


記憶に残るもの 残したかったもの

記憶に残らないもの 残せないもの

形が見えない分 別の何かを使って記憶とする

それをふとした時に思い出し 感じ 生きていく