大きな壁を作った日

そこに必要であると感じ取ったため

向こうに私が見えなくなれば良い

そして誰の目も見えなければ良い


すぐに消え去るものならば

風で吹き飛ぶ藁で埋めるが良い

一生会えなくてもそれが良い

それで良いと望むのであれば


近い距離であるならば

機密に綺麗な木目を重ねるが良い

騙し騙され 見かけだけに釣られていく

そのぐらいがちょうど良かった


深くまで見つめられるのならば

丈夫で硬い石を敷き詰めるが良い

隙間を埋め 風さえも通さない

頑丈で強く 心地良さなど感じもしない


大きな壁を完成させた日

創りあげて一生を終えた

褒め称えるもので溢れ返った

嘆き悲しむものは見当たらなかったが


壁で囲われて一人

寂しさも感じぬまま一人

良しも悪しも過去となってしまった

息を吹いても白く濁らない


全て終わってしまう

狼なんて怖くない 偉くもない

見えない埃を見つけては消していく

壁は時の力でゆっくりと消えていく