会話 音 温もり 記憶

あなたの手に残るものは


丸い机に向かい合って食べる

今日一日共にいた僕たちに

何か思い返すことはないのだろうか

目での会話 手での会話 声はない


互いに背を向けて

話し合わないのも僕たちのためか

布団の中でいつもと違う動きをする音で

まだ眠りについていないことが分かる


温もりが感じられる時期は終わった

これからが本番なのだろう

熱くもなく冷たくもない

皆が思う適温に変わっていくのだろう


家に一人と あなたと二人

どちらも変わらず孤独を感じる

表情の記憶と白黒の背景

明度など とうの昔に消え去った


会話 音 温もり 記憶

僕たちの内に残すものは


何か言いたげなあなたを横目に車を出す

少し背が落ちた後ろ姿を鏡越しに見た

一歩前に出るほど深くはない

互いの距離を 互いに勘ぐり合っている


あなたの欲しいものは

あなたの求めるものは

互いの残すものは同じか