少しだけ出過ぎたマネをした

後悔というよりも羞恥が強い

これで終わりだと ここで気が付いた

遅いというよりも短かった


おーい おい まだ陽は長いか

そんくりゃなんさ 何している

戻ってこいよ この鮮やかな街へ

すぐにも真っ青く染まってから


口元の膨らみが 眉の落ち込みが

きももな嘉例吉と良く似合っている

整えた髪の毛の 目を閉じたあなたの

匂いが潮風と共に流れてくる


陽で白く透き通ったカーテンが

揺れながら風の形を教えてくれる

垣間見合える海と赤瓦屋根に

ここへ来てからの幾年かを思い出させる


おーい おい まだ道は広いか

そんなもんなくとも 大丈夫さ

覚えておけよ こん砂利道は

すぐにも真っ黒く染まってから


少しだけ思い出した気がした

思い出よりも想いが強い

すぐに避けるべきだと 今更気が付いた

速いというよりかは遠く感じた


久しぶりの会話にも

前より少しだけ距離があった

あの時のような浮足だった心地は

一方的な遮断で落ち込んでいるようだ


聞き出そうと踏み込んだ

心を開かせようと必死だった

たぶんきっとそう 気付いていたでしょう

確かに 知ったふりをしていたのでしょう


花と石段 苔と砂浜

像に守りし つがいの宝

静におもむき 微に夢落ちゆ

木の葉揺られし 終わる華途

後に残るは 凍おる夏の夜