憧れようと 惹かれようと

自分であることは変わらない

なろうと思えばなれるだなんて

大多数ができるわけではない


雪景色の中 手袋をして時計を見た

まだあと少しここで待たないと

橙に染まる駅の待合室のような

暖かい拠り所はどこへ消えていったのか

諦めることばかりで

なれるものにもなろうとしない


嫉もうと 羨もうと

臨むものは変わらない

若いままでいたいだなんて

皆が求める美しさは同じもの


夢で見た恋人が別の人であったとしても

ただの妄想であり 現実は変わらない

喜んで手に入れたものでも

瞬く間に古いものへと化していく

身につけるものも 隣を歩くものも

全てが新しく思えるのはひと時のこと


妬もうと 僻もうと

相手には見えもしない

たとえ声を荒げたところで

痛くも痒くもないのである


生ぬるい夜の風と共に芝生へ寝転んだ

星空の下 大画面に映し出された映像に

より一層現実味を感じさせられた

あの方の人生であればさぞ

お互いの気持ちが分かればなお

今の自分ではなかっただろうに


何を思っても自分であることは変わらない

どんなに願っても他人の思いは分からない

伝わらなければそれでいい

自分の気持ちを知っていればそれでいい


憧れようと 惹かれようと

中身を変えて落ちぶれようか

嫉もうと 羨もうと

行動を始めて打ちひしがれようか

妬もうと 僻もうと

眩しく見せて蹴落とされようか