人恋しくなるこの時期に

あなたに会ったのが間違いだった

どうしようもなく寂しくて

ついあなたの手を借りてしまった


手袋はどこにしまったか

マフラーは ニット帽は

春の初めに詰めた箱を開けると

懐かしい思い出が溢れ出てきた

この感触 あの時はこんな気持ちだった

この柄は あの時のあの人を追っていた


あれは箱の奥底から出てきたんだ

半年前の僕を恨んだよ

なぜここにしまったのだろう

数ヶ月前に忘れた頃だったのに

お気に入りだったあの服と共に

今年もこの季節がやってくる


思い上がっていたのだろうか

それとも思わぬ懐かしさからだろうか

あなたとのやり取りを遡っていた

ちょうど目の前の箱を触る直前のこと

12ヶ月も経っているとは思えない程

鮮明に色濃く思い出されていった


人恋しくなったあの時期に

あなたと会っていたこと

どうしようもなく虚しくて

ついあなたの手を振り解いてしまった


後悔の日々と 孤独との闘い

思っていたよりも重くのしかかる

あの時の手を何度繋ぎ直したか

何度でも 頭の中ではそう 夢の中でも

季節が変わり 関係が変わり

それでもなお 新しいことに手を伸ばす


新しい服を買わないといけない

昔の思い出は捨て 新しく歩み出す

そうすればきっと捨てられる

何も考えず 思い出しもせず

今までの 少し前までの あの頃に戻れる

そう考えて ちぎっては捨てる


人恋しくなるこの時期に

あなたに会ったのが間違いだった

どうしようもなく寂しくて

ついあなたの手を


人恋しくなったあの時期に

あなたと会っていたこと

どうしようもなく虚しくて

ついあなたの手を