これから長い夜を共にする
少し厚手の布団にくるまり
涼しげな風に心地良さを感じて
いつも思い出すのは
正面から抱き合ったあの夜
弾力と鼓動 生きていたんだ
いつも行っていた場所に連れて行った
見慣れたもの同士
なぜか違和感で 少し新鮮で
やっとここに連れて来れたのだと
思い出すのはあの夜の表情
何も言わない彼と それを追う私
何が楽しいのだろう
生きてさえいればそれで良いのだろう
ちょうど良い季節と
眠ったまま動かない彼
外にも出ずに見守る私
滝を見に行った そして風を感じた
参道を行った 妙に静かな石畳を
空を飛んだ そして水平線を見下ろした
思い出すのは風景と感覚
そして彼の後ろ姿
この夜が終われば全て終わる
あの夜の写真とうっすらとした香り
次は山へ登ろうか 大地から叫ぼう
次は歴史を学ぼうか 世界と共に
頷いて笑う彼を真正面から見据えた
久しぶりの顔はあの頃とまた違った
どこへ行こうか 何を見ようか
どれを聞こうか 何を思い出そうか
この時をどう過ごせば良い
浸っては泣き 無になる今を
彼のための日 そして最後の日
今がちょうど良いじゃないか
泣きじゃくるのもこれが最後
ありがとう本当に
もう落ち着いたよね
いつまでも見ていてくれて良いからさ