もう終わったはずでしょう

何故思い出させるの

勝手に思い出して

馬鹿みたいじゃない

どれだけ惨めにさせれば気が済むの

堪らないほど好きだったから

仕方ないって そう言わせてよ


一緒に暮らして何年だろう

そろそろ落ち着いてきた頃よね

ただいまと家に帰ることで

一日が終わる気がしていた

あなたと鞄 それを見るまでは


いつの間にかあなたのものがなくなっていた

徐々にではなく 綺麗さっぱりと

あなたのコップも歯ブラシも

服も整髪料もあなたの枕でさえ

ごめんなさいと頭を下げて

あなたは出て行った


納得したわけじゃない

あなたを追いかける事もできない

今までが当たり前すぎて

こんな事が起きるとは思えなかった

足が動かず 何もできない

傘置きに残った一本の傘を

ただ呆然と見つめることしかできなかった


今更になってあなたが現れるなんて

変わらない笑顔で そして少し俯いて

なんで...

僕の夢に招待したつもりはない

何かを伝えたかったのか


もう終わったはずでしょう

何故思い出させるの

勝手に思い出して

馬鹿みたいじゃない

どれだけ惨めにさせれば気が済むの

堪らないほど好きだったから

仕方ないって そう言わせてよ


早く出て行って 私の中から 私の記憶から

忘れられない過去になってしまったのなら

私がいなくなるまでついて来させるから

私がいなくなるまでずっとね