颯爽と現れたあなたを目で追っていた

そんなに慌てないで

ゆっくりと私の前に座って

そして私の後について来て

ここなら二人きりでしょう


刈り上げた頭から汗が滴る

それを手の甲で拭き取った

あくびを堪えていたが目が潤んでいる

その目元がさらに私を引きつけた

どれだけすれば気がすむの


あなたに会うために生きていたのでは

だから今ここにいるのでは

そんな風に思っているのは僕だけなのか

あなたの表情が読めない

張り付いた笑顔の下ではどんな顔をしているの


左弁慶を怪我した

ズボンと擦れて真っ黒になっていた

中指の第一関節を抉った

服のあちこちを赤く染めた

気付かない間に私から出ていく


こちらを伺って動かない

いつでも準備はできているのに

あなたが早くこっちへ来るのを

今か今かと待ち構えている

あなたも待ち構えているの?