あれはいつの頃だろう
とても昔の思い出
僕が幼かった頃の記憶
近所に君が越してきたんだ
今では愛くるしい君が
一人寂しい帰り道に君が増えた
一緒に歌いながら帰った
みんなの見る目と君の見る目は
確実に僕の助けとなっていた
君がいてくれて良かったよ
突然あなたがいなくなった
遊びに行ったきり帰ってこなかった
僕は父と探し回ったんだ
夜な夜な懐中電灯と供に
あなたが心配でたまらなかった
あなたを貯水機の下で見つけた
何気なく猫の通る細い道を思い出し
暗闇の中を歩くと貯水機の前に出るんだ
その下から君の足が見えていた
震える手で顔の方を照らした
君は寝ていたんだ
持っていた鞄を枕にして
安堵から涙は出ず ただただ笑った
心配したんだから 本当に
今では笑い話
でも遠い過去の話
君はもういない
それから数ヶ月後
どこか遠くへまた越して行ってしまった
別れ際 夜の時間を約束して
窓から手を振った
向かいの窓からも君が手を振っていた
部屋の中が明るくて表情は分からなかったが
多分君は満面の笑みだった
あれから何十年
同い年の君は今も同い年
でも君の姿はあの頃で止まっている
君は今何をしているのだろう
僕は今 何年か振りに君を思い出しているよ