車での出迎えであなたに会う

久しぶりの再会に胸が高鳴る

暗い夜道をゆっくり走る

寂しげに光るライト

さびれた繁華街の片隅に

あなたの家があった

窓のそばのお気に入りの場所

遠くから聞こえる波の音

静かな夜の涼しい風

窓を開けると揺れるカーテン

ほのかな明かりが部屋に灯る

あなたと向き合って座り

なにも語ることなく時間が過ぎる

あなたの家のあなたとの暮らし

短すぎる幸せの時

外は雨

明日は曇りだろうけど

天気なんて関係なかった

あなたと二人の時間が愛おしかった

一日中ベットの上でも

それは幸せの時だった



二人で座った前列の席

大きいスクリーンを見上げる

照らされたあなたの顔を

記憶に収めようと横を見る

気づかないふりをしているのが

また可愛らしく

こっちを見て笑ってほしいと

もどかしくも思う

エンドロールまで見終わると

明るくなった照明で

久しぶりに見るあなたの顔

外に出ると真っ暗な夜と化していた

夜景が綺麗だねと初々しい会話

さぁ我が家に帰ろう

あなたの後ろについて歩いた

見慣れない景色や街並み

人混みをすたすたと歩くあなたに

置いてかれないようにと

シャツの裾をこっそり掴んだ



次はいつ会えるのかな

雨の中 あなたと歩く

寂しさを促す冷たい雨

傘の中で表情が見えない

自分の瞳が揺れているのがわかった

鼻の奥がつんと痛くなり

堪えきれずに流れ落ちた

手を差し出すと

ゆっくりと握り返すあなた

繋いだ手だけが濡れていった


別れの朝ほど悲しいものはない

窓際の席に座り

ガラス越しにあなたを見る

いつも通りの表情

悲しいのはわたしだけなの?

徐々にあなたから遠くなる

ガラスにわたしのみが映る

あなたとの思い出の景色をバックに

今にも崩れそうなわたしの顔

次はいつ会えるのかな

連絡が途絶えた今

あなたは何を思っているのか

わたしは今でもあなたを

あなたの表情や声 優しさや温もりを

思い返している

いつかまた会いに行く

その時までに返事を聞かせて