今日はなんだか瞼が重い

目を閉じると真っ暗な闇

たまに見える赤色の残像に

さっきまで何を見ていたのかも

忘れていることに気づく

目を開けた瞬間の目線

そこにあったのは

親の手と緑の風船を持った子供

寂しそうにこちらを見ていた

何かを訴えているような目で

僕との目線をずらさない


あの日見た景色と

今日見た光景

似たものでもあり違っていた

明るい笑顔

悲しい表情

夕焼けの赤さと

真夜中の暗闇

明暗がはっきりとした今日

僕は今 立ちすくんでいた


大きい音で目を開ける

はっと気づくと星が近い

ここはどこだろう

昔見たあの風景に似ている

田舎の窓から

橋の見える川から

きらめく夜空から

山の頂上から

今まで起きた全ての事が

色濃く鮮明に思い出され

立っていられなくなる

過去の自分と現在の自分

比べてもキリがないほど

成長していた身体や心

抑えきれない衝動に

蹴り上げて走り出す

大声で泣き叫ぶ

涙が止まらないほど

声が出なくなるほど

悲しみを通り越し

生きている実感を噛み締める


気づくと部屋に一人

真ん中で寝転んでいた

何があったのか思い出そうとしても

身体が受けつけない

心が拒否をする

箱に蓋をして封じ込める

あんな日もあったと

いつか思い出した時のため

部屋の奥にしまいこむ

またいつもの日々

仮面の笑顔を作り

偽善の態度をとり

衝動を押さえ込む

また泣き叫びたくなったら

泣けばいい

思いっきり泣けばいい

箱を開けて 目を開けて

どこかも分からないあの場所に

また飛び出せばいい

きっとまた会えるから

そう思って明日もまた

生きていく