Mixon4(中古品) レビュー | D3 BLOG in 広島

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4ch DJコントローラー
Reloop Mixon4


今回はネットで購入した中古品である。

出品主評価は良い、としてあったがボタンの入力具合が使用に差し支える程、顕著に劣化してある箇所が2つあり、前オーナーより引き受けてから大した検品をしなかったのだろうと思われる。

しかし、デッキセーバーをおまけにつけた状態で激安のお値段ということもあり、
また俺個人がプレイする上では全く困らない箇所であったこともあり、
良かったのか悪かったのかなんとも言いがたい買い物だった。




過去にフルサイズ機を使ったことは幾度とあるものの、買うのは今回が初めてである。


とにかくサイズが大きく、俺のDJデスクの半分以上を埋めてしまった。



各操作機能の解説や映像はディリゲント公式ホームページを閲覧して欲しい。




まずは各部の操作等の質感の評価を列記したい。

・ジョグフィーリング
 とても良い。

・Chフェーダーの動作
 カットもミックスもしやすい汎用的な滑らかさ。

・クロスフェーダー
 現行機群の標準レベルのキレ具合で良好。

・ピッチフェーダー
 センタークリックがなく、滑らかで操作しやすい。
 カンマ以下の数字調整はイマイチ。

・ドラムパッド
 同社製安価品に比べて反応は良いが、Pioneer DJの同価格帯製品には劣る。
(全16個のパッド全て同じ反応具合であったため、不具合無しとみて評価した。)

・再生&Cueボタン
 頻繁に操作する箇所であるからか、他の操作ボタンより感触が軽く、レスポンスはかなり良い。
材質はプラスチック。
(今回の中古製品では右側のCueボタンが著しく劣化していた。)

・マスターボリューム出力
 同社安価製品群と同じぐらいの出力で低めであり、スタンドアローン機として使う場合はアンプのゲインをしっかり上げる必要がある。
 他社製品と並列して使う場合は音量コントロールに気をつける必要があり、場合によってはプリアンプ等で出力を増幅する必要がある。

・ボリュームのレベルランプ
 各Chのランプは5段階。中央のランプは10段階。
中央のランプは各Chの総合を示すもの。
中央のランプはマスターボリュームノブとは連動していない。

・EQ等各ノブの質感
 普通のよくあるプラスチック系。
同社ミキサーのようなラバー系を期待していたので少し残念。

・音質
 同社製、他社製の安〜中クラスのコントローラーとあまり変わらない感じ。
 プリアンプで音量を増幅して聴いたところ、ノイズのないクリアな音が出る。
(Reloopコントローラーを買ったのは本機で4台目だが、どれも同じような仕様)

・コントローラー上の機能
 DJにおける主要操作はボタンをそのまま押すだけで機能するようになっており比較的わかりやすい割り当てがされていると思う。
 またShift入力と合わせる操作を含めれば、Serato DJおよびdjayのほとんどの操作を筐体上で行うことが可能。

・レイアウト
 ボタンの配置が左右対象かつまとまった配置になっており、他社同クラスのコントローラーと比べて操作がしやすい。
 昨今主流になりつつあるクラブ常設機のレイアウトではないため、現場練習機としてはマイナス評価ではあるが、本機のみでのパフォーマンスを考えるならばとても良い。
 
・その他
Reloop製コントローラーはどれもジョグが薄く、ジョグ外周を使ったピッチベンドが使いにくい。
(ジョグモードをVINYL(バイナル)からピッチベンドに変えることができる。)




次に実際に動かしてみたアプリソフトについて記録する。

・djay
 Mixon4は2016年後半に発売された製品であるため、当時配信されていたdjay Proとそれ以降のdjay Pro2やdjay for iOSに対応しているわけだが、旧djay2 for iPadおよびiPhoneでも動作することを実機で確認した。
 現djayにはアイソレーター機能がないため、EQによるキルサウンド(無音化)はできない。

・Serato
 Mixon4はSerato DJ ver.1.9.4以降から対応している。

 メーカー仕様欄には最新バージョンを使うようにと記載されているが、俺の使ってるPCでは動作が重いため、過去のバージョンを使用している。

 CPU: intel core i5 第3世代、RAM16GBのWindows PC(NEC)でSerato DJ Pro 32bit版(ver.2.0.4)を動かしたところ、バッファサイズ512で正常に稼働し、256で軽微なサウンドノイズを確認した。

 バッファサイズ512でも個人的には問題ないが、より精度の高いプレイを考えるならば、現行世代CPUあるいはそれに近い性能のCPUを積んだPCが望ましい。
 



・まとめ
総合的に評価すると、8〜9万円クラスのコントローラーでありながら、マルチソフトウェア対応かつフルサイズの4chが使えることに力を入れた商品のためか、オーディオマシンとしての細かい部分がちょっと物足りない印象である。

しかし、Serato、djay、Traktor、Virtual DJの4つのソフトウェアを扱えることが本機の最大の強みであり、かつこの価格のことを思えば妥協すべきだろう。
(TraktorとVirtual DJのMIDIマッピングデータはディリゲント様のMixon4のページからダウンロード可能。

またiPhone 1台で4ch DJプレイが可能である現行機であることも大きな魅力である。

(djay for iOSでサブスクリプション契約をした場合、USBアダプターを使うことで過去に販売された数多くのDJコントローラーがMIDIマッピングにより使用可能になっている。

使用可能なコントローラーのリストはAlgoriddim社のホームページにて公表されている。



個人的な認識としてはスマホは持ってるけど、使えるパソコン持ってないよ、っという、最近よく聞く現代の学生にオススメしたい製品だと、改めて思うのでした。





レビューは以上。

Ed