経験者が語るスマホDJがオススメできないわけ | D3 BLOG in 広島

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俺が初めてAndroidスマートフォンでDJアプリに触れてから4年半が経過した。


これまでにXperia、Aquos、iPad Air、iPad Pro、iPhone8、iPhone XRと機種を変えながら、今もDJアプリを使用している。
(主にdjay)


これまでDJのために高額機種を買ったり、対応したコントローラーを購入したりとそれなりの金額を使ってきたわけだが......



失敗だった。



特にiPad Pro 512GBモデルを購入したのは失敗だった。

その購入金額があればもっと実用的な使い方ができたのになと、今は思っている。



今回はこれまでの経験より、スマートフォンやタブレットを使ったDJの問題点や注意すべきポイントをまとめておきたい。




その1
Androidスマートフォンは再起動が多い

スマートフォンやタブレット、もちろんPCも含めこれら電子機器は情報処理や排熱等で過負荷がかかった場合、安全のために強制シャットダウンや再起動をするように作られている。

ここ最近のAndroidスマートフォンは検証していないが、他の機器に比べてAndroidスマートフォンはDJアプリ使用中に動作が停止したり、アプリに関わらずスマートフォンが突然、再起動をすることが頻繁にあり、安心して使えるものではなかった。





その2
アップデート間の期間が短く安定しない

スマートフォンのモデルチェンジ、OSのアップデートが頻繁に行われるのはみなさんご存知のことと思う。

これに合わせてDJアプリもアップデート、アプリチェンジが進むのが実情だ。

その結果、最新機種を手にしても1年後には動作が重い、なにかの操作の拍子にアプリが停止してしまう現象に遭う可能性がある。
アプリによってはアップデートが止まっているため、スマートフォンのOS更新に伴ってバグが発生し、操作に支障が出たものもあった。


iOSにおいてはOS、アプリともにダウングレードが実質できないので、一度更新してしまうとPCDJのように古いバージョンを使用することが難しい。
(一応OSはダウングレードできるようだけど、スタンドアローンにする気がなければオススメしない)


以上のことから、日用品として使われるスマートフォンやタブレットではプレイ環境に不具合が起きる"可能性"が高いのだ。



※事案例
iPad pro(2017年時新品) 最新OS ver. 機で旧djay pro及びdjay2で曲検索バーに文字を入力する時、検索バーに文字が表示されなくなった。検索は可能。

同機で現djay for iOS使用時、Fxパッド操作で指を離した時の音飛びと同時に強制終了。動画ファイル操作時に強制終了。

同機でCross DJ使用時、楽曲ライブラリの表示が以前(時期不詳)に比べて異常に遅く満足なプレイができない。




その3
大量のファイルの操作と管理に難あり

まずひとつにiOS機の場合、基本的に録音データ、CD等の外部音源を使用するためにはPCを使う必要がある。
(別途iOS対応プレイヤーやインターフェースを使えば取り込み可能な方法もある)

iOS機本体のみではiTunes Storeで購入したデータ、もしくは配信サービス(例:Spotify)のデータの2択にデータ入手源が制限される。
(Android機器は一部のアプリを使用することで内部フォルダの管理を行うことができるのでiOS機に比べてデータの入手先は多い)



加えて、DJアプリ内で楽曲検索を行うために重要となるメタデータの入力編集は、基本的にPCを使う必要がある。
(一部のアプリを使えば端末で編集ができるらしいが確証情報なし)



このようにライブラリを整理するためにはスマートフォンやタブレットのDJアプリでもPCを使う必要があるといえる。


さらに注意することがあり、iOS機にiTunesを使用して楽曲データを同期する場合、そこそこの確率で同期に失敗して再生できない曲が数曲でてくるのだ。
俺の場合、22000曲以上を同期し2〜5曲再生できない曲が発生している。
(iTunesもしくはiOS機内のデータを一度削除して再度取り込み直すと大抵直る)


以上のことをまとめると、スマートフォンやタブレットにDJで使うライブラリを構築していくには、PCと端末の両方を操作してデータの編集とチェックを行わなければならないというPCDJに比べて"手間が多くかかる"ということなのだ。




その4
PCDJに比べてコストパフォーマンスが悪い

ある程度の数の楽曲を保存できる容量を有し、DJアプリを正常に動作させる機能を有するスマートフォンやタブレットを購入する金額があれば、それなりの性能を有したパソコンが買える。
機能拡張の面や上記その1〜3のことを踏まえて考えると、DJのために高額なスマートフォンやタブレットに費用をかけるのはコストパフォーマンスが悪いと思われる。




終わり
普段の日用品として使っているスマートフォンやタブレットが既にあり、それにDJアプリをインストールしてプレイすることが可能ならばDJツールとして活用していいと思う。

しかし、新たにわざわざ15万円以上もする製品を買うのは辞めた方がいい。(お金持ちの人はどうぞ)

本格的に活動していこうとすれば結局ある程度高機能のパソコンを買うことになってくる。
仮に基本的な操作だけで十分だというユーザーも、タブレット1台の金額で安価なパソコンとDJコントローラーを購入することもできるだろう。




以上、今後この記事がDJに興味を持った方の参考になればと思う。

Ed