こんにちは


今まで自動車の安全技術系の仕事や開発を行って来た経過があるので、スキーツアーバスの痛ましい事故に関して、ここ数日は多くの事を考えておりました。


原因の推測や事故に至る背景については、報道されている通りなのでしょうからそれは置いておいて、今の社会というものがどうなのかという所に考えが向かいます。


最近社会で起きる事件や事故の要因として、人間の「性善説」という要素が前提になって社会の多くのルールが決められて来たから、という事が語られます。


性善説とは、元々人間の心は「善の心・良心」でできているはずだから、という考え方であるのでしょう。


しかし社会の中のルールの遵法性について、それが「性善」であるか「性悪」に基ずくのかで評価するという感覚や定義自体には、あまり進歩性というものが無いような気が致します。


様々な技術分野においては、「フェイルセーフ」「インターロック」という概念が昔からあって、それは故意であれ過失であれ、人間はエラーをするもの、リスキーであるという前提に立った「安全手段」を複数の要素で確立しておく事を指します。


ルール通りに行くか行かないか、正しくやるかやらないかを、「性善」と「性悪」で分けるのではなくて、ルールが守られなかった時には、そこから先には進む事ができないという知恵や方法論を用いる事で、安全や遵法というものが確立できる事になるのだと思います。


人間にとっての「本当の知恵や技術の進歩」とは、そういう事なのだと思います。




それではまた。