9/11『マジック教室(オリジナルターベルコース・レッスン27)』終了しました。

今回は、お裁縫特集です。二作品となります。最初は針と糸です。ここでフォーディニのことが語られ、彼自身のボードビルにおける売り物であったことが述べられています。大掛かりなマジックを得意としたフーディニがこのような演目を得意にしていたことは驚きです。
現象は、針を10本ほど呑み込み、さらには糸を飲み込みます。しかし、ゆっくりと糸の端をひっぱってゆくと針が、ほぼ等間隔でつながって出てくるというものです。
マジックとして見ていない人にとっては、大変気持ち悪い芸でしょう。現在、テレビ等では演じられなくなってしまいました。そうはいってもこれほど印象的な現象はそうないと思います。覚えておけば必ずどこかで役に立つのではないでしょうか?

次に登場するのはシンブルです。日本では西洋指ぬきと言われています。マジックの世界ではこのシンブルもマニピュレーションの代表的な演目となります。スライハンドマジシャンにとっては必須科目です。
ここで覚えなければならないのは、なんといっても本格手順の構成でしょう。ここに記載されている手順は当時のシンブル手順の最先端だと思われます。シンブルだけではなく、様々な手順を作る上でこの手順の流れ、作り方は参考になるかと思います。
また、ホルダーに関してもここでは本格的に様々な箇所にそれを取り付け使用します。今までのコースの中で既にホルダーの概念を学んでいますのでそれをさらに進化させているのです。
私自身は普段シンブルを演じることはありません。以前ネイト・ライプチッヒの手順を復元させた際に行ったくらいです。ほぼ同じ時代と思われますが、このターベル手順はライプチッヒ手順よりも進化しているように感じます。
この時代、カーディニもシンブルを得意としていたようで、そのシンブルにはラインストーン(宝石)で美しくコーディネートしていたようです。日本でも戦前、TAMCの山田治作氏が宝石シンブルを演じていたことが記録されています。戦後は、JMAの長谷川智によるシンブル教本などが発行されました。その後は島田晴夫氏による宝石シンブル手順が有名でしょう。

次回は10月23日(日)にレッスン28を行います。 シルク特集です。「玉子とハンカチ」、「ポケットに入れて飛び移るシルク」などを行います。私自身がターベルコースの中で最も好きな、そして最も価値のある作品「キャンドルと炎」がついに登場します。
初心者の方から上級者の方々まで全てのマジシャンにとって目からうろことなる素晴らしい教材です。ぜひ、一緒に勉強していきましょう。